藤本五段「意表を突かれた」 竜王戦決勝T初戦で渡辺七段に敗退 昨年度勝率・850が歴代4位の18歳
2024年06月25日 22:15
芸能
戦型は後手・藤本の得意戦法・雁木(がんぎ)に進み、角交換の後、渡辺の棒銀に攻め込まれて先行を許した。56手目、飛車を奪ったが、渡辺による3桂の攻めが急所に刺さり、72手目まで居王の自陣を攻略された。
「序盤は矢倉を想定していた。意表を突かれた」。陣形整備の最中だった19手目、渡辺から3筋の歩を突き捨てられて開戦された。課題とする序盤の経験不足を改めて思い知る結果になった。
竜王戦は前期、伊藤匠叡王(21)が5組から勝ち上がって藤井に挑戦した。7番勝負は0勝4敗で屈したが、若手が挑戦権獲得、さらには奪取までかなえてきた歴史、優勝賞金が4400万円と棋界最高でもあることから「竜王戦ドリーム」とも呼ばれてきた。
昨年度の歴史的成績から、タイトル戦待望論すらある18歳。挑戦者争いが進行中のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)では、1次予選を4連勝して2次予選進出。初戦で、名人戦連続挑戦などの実績がある斎藤慎太郎八段(31)との対戦が決まっている。