渡部暁 小学生時代から「世界」を意識、卒業文集で決意
2014年02月13日 05:40
五輪
銀メダルを獲得した渡部暁の夢は小学生のころから「世界一」だった。小学生の卒業文集には“決意”と題して「世界一になるためにワールドカップに出る」とつづっている。
しかし、それらはあくまでもジャンプ選手としてのものだった。それもそのはずだ。スキーにのめり込むきっかけは地元で開催された長野五輪。観戦したのはジャンプ3種目で、複合については「荻原健司が有名なのは知っていたけど全然興味はなかった」と振り返る。
しかし、ジャンプと複合を並行して続けるうちに複合の成績が伸びていった。結果が良ければ楽しくもなる。高校からは複合に専念した。それが今や日本のエースに成長し、複合では94年リレハンメル大会の河野孝典(現日本コーチ)以来20年ぶりの個人メダルをもたらした。「20年間と聞いてびっくりした。いろんな人が引っ張ってくれて今のチームがある。先輩方に感謝している」。小学生のころの夢は競技を変えたが、世界中を転戦するトップアスリートとなって実現した。