【担当記者が見たリオ五輪・競泳】香生子の致命傷は心の浮き沈み
2016年08月23日 09:35
五輪
昨年の暮れには何度か無断で練習を切り上げ年明けまではメニューの3分の1程度しか消化できなかった。眠れない夜もあった竹村コーチは「信頼関係が崩れているのを感じた」という。春の五輪選考会後は高地合宿を敢行したが練習に背を向けた時間は簡単に取り戻せなかった。
その一方、素顔は明るい早大生。父が体調を崩して仕事をしばらく休んだ時、母の誕生日プレゼントと一緒に生活費の入った封筒を渡す親孝行な一面もある。今回は致命傷となった心の浮き沈みだが、まだ19歳。いつしか自らの力で立ち上がり東京のゴール板に一番でタッチすることを楽しみにしている。(競泳・宗野周介)