トルシエ元監督、日本へ辛口エール「理論上は決勝Tに進む可能性ない」

2018年06月15日 07:50

サッカー

トルシエ元監督、日本へ辛口エール「理論上は決勝Tに進む可能性ない」
イベントで辛口発言する元日本代表監督のトルシエ氏(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 02年W杯日韓大会で日本代表監督を務めたフィリップ・トルシエ氏(63)が14日、都内で開催されたW杯関連イベントに出席。日本代表の決勝トーナメント進出の可能性はない、という辛口トークを展開した。これまで日本代表に対し前向きな発言をしてきた元指揮官の評価に対し、西野ジャパンがどのような結果で対抗するか注目だ。なお、トルシエ氏は優勝候補にブラジルとフランスを挙げた。 【日本代表メンバー  試合日程&結果
 これもトルシエ流のエールなのか。パラグアイ戦で膨らんだ日本代表に対する甘美な期待をバッサリと斬った。都内で行われたイベントに出席したトルシエ氏は、日本代表のW杯ロシア大会での成績について「理論上は決勝トーナメントに進む可能性はない」と断言した。

 トルシエ氏が率いた02年W杯日韓大会では、日本に本大会初勝利をもたらすなど2勝1分けで決勝トーナメントに進出。1回戦でトルコに敗れたが、10年W杯南アフリカ大会と並ぶ日本代表の最高成績となっている。監督退任後も日本代表の試合はよく見ており、「今は選手の80%が欧州で戦っている。02年にはなかったことで、代表が成熟し、経験を積み、才能豊かな選手がチームを支えている」と分析。パラグアイ戦でゴールが決まった直後に選手たちが抱き合っていた例を挙げ「一体感が出てきた」と評価した。冒頭の発言後、最終的には「でも、サッカーは理論でやるものではない」「どのチームにも60%ぐらい可能性がある」とリップサービスも忘れなかったが、元指揮官の「可能性はない」という発言は気になるところだ。

 これまでは日本代表に対し、前向きなエールを送ってきた。特に06年W杯ドイツ大会の前には「今の代表の80%は私が育てた世代。ブラジルが優勝するかなという気はしているが、穴は日本だ」とまで話していた。だが、現在の日本代表については「私のときは4年間あったが、西野監督は3週間しかない」と指揮官の在任期間の短さを不安要素に挙げ、「学校の試験と一緒。それまでやってきたことが大切で急には何かできない」と例えてみせた。

 日本が戦うH組については「手ごわい国ばかり。コロンビアとセネガルは組織的ではなく、個で戦ってくる。日本はチームプレーが特長でタイプが違う。どう対処していくか」と話す。優勝候補にはブラジルとフランスを挙げた。かつての指揮官から思わぬ低評価を受けた日本代表だが、それをはねのけるような結果を残すことができるか注目だ。

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