また死闘!初決勝クロアチア 決勝T3戦連続延長勝利は史上初
2018年07月13日 05:30
サッカー
32歳のMFモドリッチが胸を張る。「英国メディアは僕らを甘く見ていた。もっと謙虚に、相手をリスペクトした方がいいよ」。試合前の論調は、デンマークとロシア相手にPK戦で辛勝し、イングランドより30分以上も多く走っているクロアチアが格下扱い。「いいぜ、どっちが先に疲れるのか見せてやる」がイレブンの合言葉だった。開始5分でセットプレーから失点した前半はミスが目立ったが、前線からプレスをかける守備で主導権を握ると、シュート数22―11(枠内7―1)と圧倒。3試合続けて先制されながら全て追いつき、この日はPK戦の前に勝ちきった。
ダリッチ監督が選手交代に動いたのは延長に入ってから。「誰も交代したがらないんだ。“まだ行けます”とね。出たがらない選手もいなかった」。元々、モドリッチやマンジュキッチら主力がよく走るチームながら、従来は協会の都合による監督人事が選手のやる気を失わせていた。だが、かつてU―21代表コーチを務めたダリッチ監督がW杯予選中の昨年10月に就任。モドリッチ中心の「黄金世代」がまとまった。
初出場で3位に入った98年大会を超える決勝進出。6試合で計630分と、史上最も長時間戦って決勝へ進んだチームとなった。決勝の相手は98年準決勝で敗れたフランス。丸1試合分長く戦っているハンデはある。それでも、前日に39度の熱を出しながらチーム2位の14・54キロを走破した30歳のMFラキティッチは「まだ、タンクにエネルギーは残っている」と意気込んだ。