「都並家に生まれた」サッカー&営業の“二刀流”選手 カズ、武田、父との10・23競演が楽しみ

2022年08月10日 08:00

サッカー

「都並家に生まれた」サッカー&営業の“二刀流”選手 カズ、武田、父との10・23競演が楽しみ
奈良クラブでチームを引っ張る都並優太(奈良クラブ提供) Photo By 提供写真
 鈴鹿ポイントゲッターズの八百長未遂や神楽しまねの給与未払い問題など、暗い話題が相次ぐJFLで、ある“2世選手”が奮闘を続けている。Jリーグ創設期を支え、V川崎、福岡などで活躍した元日本代表DF都並敏史氏(60)を父に持つ、奈良クラブのDF都並優太(30)だ。好きな選手はディエゴ・マラドーナで、好きな食べ物はシュラスコ。「南米仕込みのお祭り男」の異名通り、いつも明るく、大声で仲間を鼓舞している。
 初めて会ったのは5月末。練習後に話を聞くと、J昇格を目指してボールを蹴る傍ら、告知ポスターを車に積み、県内各地を走り回っているという。「広報に無理やり積み込まれたんですよ!」と口をとがらせていたが、営業活動とサッカー選手の“二刀流”はどこか楽しそうでもあった。サッカーを始めたきっかけは「都並家に生まれたこと」。東京Vユースからトップチームに昇格できず関大へ。そしてJ3長野を経て奈良にたどり着いた。偉大な父の存在をコンプレックスに感じたことも一度や二度ではない。ただ今は純粋にプレーを楽しみ、J昇格に向かって戦えることが何より幸せと思える。

 先月末、高知ユナイテッドSCに2―0で快勝し、翌日からのつかの間の夏休みを前に「勝つと負けるでは全然気持ちが違います!」と心を躍らせていた。その流れから彼が楽しみに待つ試合の話題へ。「J3長野にいたころに、父が解説で来たことはあったのですが、僕が試合に出られなかった。だから次こそはと思っています」

 「次」とは10月23日、ホーム・鈴鹿ポイントゲッターズ戦のこと。父のV川崎時代の同僚・三浦知良や、武田修宏臨時コーチが所属している。ビッグネームが一堂に会する可能性も高く、広報はこの一戦を地元テレビ局に中継してもらい、解説者として優太の父・敏史氏を起用する企画を立案。奈良クラブの認知度をさらに深めるには、これ以上の“競演”はないだろう。

 「バブルのにおいがするメンバーですよね」と笑った都並。当然、自身もやれることは何でもやる。企画実現へ、営業担当も兼ねる男がピッチだけでなく県内も全力で走り回る覚悟でいる。(サッカー担当・八木勇磨)

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