鹿島 フロントと監督の溝埋まらず迷走…監督交代の背景

2022年08月10日 04:30

サッカー

鹿島 フロントと監督の溝埋まらず迷走…監督交代の背景
新監督として初めてチーム練習に臨んだ岩政監督(C)KASHIMA ANTLERS Photo By 提供写真
 名門が迷走している。伝統のブラジル路線から一転、クラブ初の欧州出身監督として迎えたスイス出身指揮官を「チームマネジメント方法の違い」という理由でわずか5カ月で解任。強化責任者の吉岡宗重フットボールダイレクター(FD)は「両者の落としどころが見つけられなかった」と説明した。
 伝統があだになった印象を受ける。鹿島は監督に全権を与えるのではなくフロントも監督とともにチーム運営の一端を担うというスタンスだったが、欧州出身監督には“横やり”と受け止められ、両者の溝は深まった。例えば試合前日の非公開練習。前任者はベンチ外選手を完全に個別練習としたが、クラブ側は一体感醸成を理由に鹿島のやり方(全員練習)を求めた。選手評価の基準もクラブと前任者で齟齬(そご)が生じた。選手、フロント、指揮官それぞれがストレスを抱えていた。

 2年連続で監督が解任される、鹿島では異例の事態。その都度、クラブOBが途中で引き継いだが人材は無限ではない。監督選定や補強を含め、フロントのコンパスが狂ったままでは名門復活を目指すシーズンも空虚なものになりかねない。

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