なでしこ2大会ぶり8強 宮沢ひなたが澤に並ぶ大会5得点「がむしゃらの結果」

2023年08月06日 04:36

サッカー

なでしこ2大会ぶり8強 宮沢ひなたが澤に並ぶ大会5得点「がむしゃらの結果」
<日本・ノルウェー>ゴールを喜ぶ宮沢 Photo By AP
 【女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会決勝トーナメント1回戦   日本3―1ノルウェー ( 2023年8月5日    ウェリントン・リージョナル )】 1次リーグC組を3戦全勝の1位で突破したFIFAランク11位のなでしこジャパンは5日、決勝トーナメント1回戦で同12位のノルウェーに3―1で快勝し、準優勝した15年カナダ大会以来、2大会ぶりの8強進出を決めた。MF宮沢ひなた(23=マイナビ仙台)が1ゴールを含む2得点に絡む活躍。今大会通算5ゴールは、澤穂希に並ぶ日本の同一大会最多得点となった。11日の準々決勝ではスウェーデンと米国の勝者と対戦する。
 なでしこジャパンのニューヒロインが、この日も日本の光となった。宮沢が1次リーグ第3戦スペイン戦に続いて、2試合連続ゴール。日本選手の2戦連発は優勝した11年ドイツ大会の澤穂希以来2人目で、今大会通算5点目はこちらも澤に並ぶ同一大会の日本女子最多となった。

 2―1で迎えた後半36分、長身ぞろいのノルウェー守備陣を快足で切り裂いた。MF藤野が右サイドでボールを持つと、スペースを右手で指さしてパスを要求し、ギアを上げる。相手最終ラインを手玉に取ってGKと1対1。シュートコースを見極め、左足でトドメの一撃をお見舞いした。

 「ちょっと頭が追いつかない。ここまで点が取れるとは思っていなかった。シュートシーンもあまり覚えていない。がむしゃらにやっていた結果」

 オウンゴールの先制点も、宮沢がもたらした。左サイドでボールをもらい、中央に入り込みながら右足でスピードのあるクロスを供給。これをクリアしようとした相手DFの伸ばした右足に当たり、軌道を変えてゴールネットに吸い込まれた。

 50メートル6・8秒の快足に加えて、星槎国際湘南高で駆け引きを叩き込まれた。同校の柄沢俊介監督(50)は「守備陣の視線が自分から切れた時に動くだけでかなり違う」と説明。予備動作や相手を観察する力をつけさせた。ニュージーランドは高校3年時にチームで遠征した思い出の地。5日に50歳の誕生日を迎えた柄沢監督は日本で試合をテレビ観戦し「ひなたらしいゴールだったね」と愛弟子の“プレゼント”を喜んだ。

 次戦はFIFAランク1位の米国か同3位のスウェーデンの勝者と激突する。宮沢がゴールを決めれば、澤を超える3戦連発、同一大会の最多得点記録も更新する。「いい準備をして目の前の相手に勝つだけ。また試合を終えて、みんなで笑い合えたら」。もはや誰も止められないアタッカーがレジェンド超えの一発で、なでしこを再び日の当たる場所へと導く。

 ◇宮沢 ひなた(みやざわ・ひなた)1999年(平11)11月28日生まれ、神奈川県出身の23歳。各年代別代表で主力として活躍し、16年U―17W杯準優勝、18年U―20W杯では優勝。18年に星槎国際湘南高を卒業後、日テレ・ベレーザ(現日テレ東京V)に加入。21年からはマイナビ仙台でプレー。18年11月にA代表デビュー、通算26試合8得点。1メートル60、48キロ。利き足は右。

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