パスミスかっさらった なでしこ・清水がW杯初ゴール「本当にゴール前に走っていてよかった」

2023年08月06日 04:34

サッカー

パスミスかっさらった  なでしこ・清水がW杯初ゴール「本当にゴール前に走っていてよかった」
<日本・ノルウェー>ゴールを喜ぶ清水(中央)=AP Photo By AP
 【女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会決勝トーナメント1回戦   日本3―1ノルウェー ( 2023年8月5日    ウェリントン・リージョナル )】 代名詞とも言えるポニーテールが、満面の笑みとともに揺れた。1―1の後半5分、ペナルティーエリア内で相手がパスミス。高い位置を取っていた清水が急加速してかっさらい、右足で冷静にゴールに流し込んだ。前回大会に続いての出場で、W杯初ゴールは値千金の決勝点となった。
 「前半から左サイドからいいボールが来ていたので、いつか自分のところに来るだろうと思っていた。本当にゴール前に走っていてよかった」

 日テレ東京Vから22年夏にイングランドのウェストハムに移籍。初の海外挑戦では日々、フィジカルで上回る海外勢に勝つ方法を考え続けた。一歩の幅にこだわり、立ち位置や体の向きを研究。相手を有利にさせないための間合いを学んだという。

 「同僚はほぼ毎日筋トレして、懸垂10回は軽々とやる。体が強くなるのも納得。スプリントを一緒にすると簡単に置いていかれる」。それでも、自信は失わなかった。「プレーで“やられた”というのはあまりない」。その手応えが、今大会のピッチで花開こうとしている。

 「4年前を思い出している人もいた。いろんな感情が交ざった、みんなの笑顔だったのかな」。19年フランス大会は16強で敗退。その悔しさを胸に、走ってきたなでしこたち。次戦は自身にとっても新しいステージとなる。「一つ壁を破れた。これからもどんどん勝ち上がっていきたい」と一気に頂点へと駆け抜ける覚悟を示した。

 ◇清水 梨紗(しみず・りさ)1996年(平8)6月15日生まれ、神戸市出身の27歳。中学1年から日テレ・ベレーザの下部組織に所属。各年代の代表に選ばれ、17年10月になでしこジャパンデビュー。19年W杯フランス大会、20年東京五輪にも出場した。イングランドのウェストハム所属。1メートル60、47キロ。利き足は右。

 ≪熊谷「この試合に全て懸けようと言っていた」≫2大会連続で主将を務めるDF熊谷は「この試合に全て懸けようと言っていた」と振り返った。19年大会決勝トーナメント1回戦のオランダ戦では自身のハンドで与えたPKが決勝ゴールとなり敗退。4年前は人目をはばからずに泣いたが、終了の笛を聞いて全員が感情を爆発させる姿に「これだけ自分たちの心が動くチームになれているのは凄くうれしい」と喜びをあらわにした。

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