柱谷哲二氏「呪縛から解放される」 “誰かJ1に上げてくれ”東京V08年降格監督が15年間抱えた苦悩

2023年12月03日 04:35

サッカー

柱谷哲二氏「呪縛から解放される」 “誰かJ1に上げてくれ”東京V08年降格監督が15年間抱えた苦悩
08年、J2降格が決まり涙を堪えてサポーターにあいさつする東京V・柱谷哲二監督
 【J1昇格プレーオフ(PO)決勝   東京V1―1清水 ( 2023年12月2日    国立 )】 東京Vが最後にJ1だった08年に監督を務めていた柱谷哲二氏(59)は「これでやっと呪縛から解放される。ずっと気にしていた。毎年、“誰かJ1に上げてくれ”と、思っていた。苦しい日々だった」と、振り返った。Jリーグ開幕前年に日産(現横浜)から移籍して中心選手として活躍。引退後、コーチを経て監督に昇格したが、1年でJ2に降格した。
 それ以来、続いた長いトンネル。その間、OBの永井秀樹氏らが率いた。「読売クラブのサッカーを復活させようと頑張ってくれたが、私は新しいサッカーにした方がいいと思っていた」という。時代とともにトレンドは変わる。「マンツーマン主体の南米スタイルでは、今は勝てない。欧州スタイルの現代サッカーをやった方が昇格の確率は高いと思っていた」。予想通り、城福監督のサッカーが実を結んだ。

 「J2に降格させてしまい、申し訳なくて退任後は一度も試合を見に行っていない」と責任を感じていた。だが、今夏、テクニカルアドバイザーを務めている花巻東高が関東遠征をした際に、選手を試合に招待してもらった。柱谷氏は所用で観戦できなかったが、「ぜひ来季はスタジアムに行きたい。ヴェルディの復活をこの目で確かめたい」と楽しみに待つ。16年ぶりのJ1の舞台。「積み上げた伝統を残した上で新しいヴェルディをつくってJ1で暴れてほしい」とエールを送った。


 ≪レジェンド観戦≫ 前身のV川崎で黄金時代を築いたレジェンドたちも16年ぶりの昇格を見届けた。ラモス瑠偉氏、武田修宏氏、北沢豪氏らが現地観戦した。武田氏は自身のブログを試合後に更新。ポルトガルで試合を見ていたというカズから連絡があったそうで、「後半ロスタイムからのPKでの同点で昇格をつかんだのは素晴らしい。ヴェルディの歴史をつくってきた多くのクラブOBがこの試合に駆けつけていたことが大事」とのメッセージを明かした。

おすすめテーマ

2023年12月03日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム