小野伸二 引退セレモニーで亡き母へ「サッカーに出会わせてくれてありがとう」 浦和サポにも感謝とお願い

2023年12月03日 18:44

サッカー

小野伸二 引退セレモニーで亡き母へ「サッカーに出会わせてくれてありがとう」 浦和サポにも感謝とお願い
<引退セレモニー>花束を手に上を見つめる小野(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【明治安田生命J1最終節   札幌0―2浦和 ( 2023年12月3日    札幌D )】 サッカー元日本代表の札幌MF小野伸二(44)が3日、明治安田生命J1最終節・浦和戦での“現役ラストマッチ”に先発出場し、前半22分までプレー。試合後の引退セレモニーでは今年10月に他界した母へ感謝のメッセージを伝える場面もあった。
 小野は引退セレモニーでまず古巣の浦和サポーターに対し「今日は暖かいブーイングありがとうございます」と笑顔。続けて「(僕から)一つお願いがあります。どんな時でも、どんな人に対してもリスペクトする事だけは忘れないで下さい。よろしくお願いします」と呼びかけた。

 そして詰めかけた大勢のサポーター、チームメートやスタッフら関係者に対し「たくさんの方々に支えられて今日を迎えられました。本当にありがとうございます」と感謝。「たいした記録は残せず試合にも関われない事が多かったと自分では思ってます。ただ、その中でこの札幌の地(札幌ドーム&厚別)で1得点ずつ出来た事は嬉しく思ってます」と話した。

 「心残りはJ1でのタイトル。自分がいる時にその夢が実現出来なかったことです。本当に申し訳ございません。ただその中でJ2から始まり、J1を経験出来て素晴らしい選手たちと毎日楽しくサッカーをさせてもらったこと。これは僕のこれからの人生にとっても宝物です。本当に選手の皆さん、ありがとうございました」とコメント。自身の家族に対しても「自分の家族、奥さんや2人の娘。こんなどうしようもない父親でゴメンね。支えてくれてありがとうございます」と感謝の言葉を伝えた。

 この日のプレーを振り返り「短い時間でしたけども自分の持っている力を出せたんじゃないかと思います」とコメント。「今日でプロサッカー選手生活が終わりますけど、僕自身はこれからも変わらずサッカーを愛し楽しんでサッカーを続けていくので、これからもどうかよろしくお願いします」と話した。さらには「今日、この会場に足を運んでくれた仲間たち。皆さんが力を合わせればこういう景色を作る事が出来るんです。どうぞ来シーズンもこういう景色を残された選手たちに作ってあげてください」と3万超えとなったサポーターたちへお願いした。

 すると最後に「皆さんには関係ないかもしれないですが、自分の母が10月17日に旅立ちました。お母さんにひと言、僕を生んでくれてこの素晴らしいサッカーという…ものに出会わせてくれてありがとうございます」とあふれ出てきそうな涙をこらえながら懸命に話す場面も。続けて「感謝しきれないほど言いたいことはあります。僕はこれから第2の人生が待ってますが、少しずつ自分の道を進みながら札幌や日本サッカー界に携わっていけるようにやっていきますので、これからの小野伸二もよろしくお願いします」と締め、家族から花束を受け取ると天を感慨深げに天を見上げた。

 ◇小野 伸二(おの・しんじ)1979年(昭54)9月27日生まれ、静岡県出身の44歳。98年に清水商(現清水桜が丘)から浦和に加入し、Jリーグをはじめオランダなどで活躍。日本代表でW杯3大会出場、国際Aマッチ通算56試合6得点。1メートル75、75キロ。利き足は右。家族はモデルの千恵子夫人と長女・夏蓮(かれん)さん、次女・里桜(りお)さん。

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