闘莉王氏「正直言って甘い」 パリ五輪に臨むU―23日本代表に危機感「このままでは痛い目にあう」

2024年05月29日 06:30

サッカー

闘莉王氏「正直言って甘い」 パリ五輪に臨むU―23日本代表に危機感「このままでは痛い目にあう」
元サッカー日本代表の田中マルクス闘莉王氏 Photo By スポニチ
 サッカー元日本代表の田中マルクス闘莉王氏(43)と大津祐樹氏(34)が25日深夜放送のテレビ東京「FOOT×BRAIN」(土曜深夜0・25)に出演。7月のパリ五輪に臨むU―23日本代表の課題について言及した。
 ブラジルからのリモート出演となった闘莉王氏はU―23日本代表の課題について「現代サッカーの中ではDFの選手でも技術の高い選手が選ばれる。やっぱりビルドアップとか試合の組み立てが今のサッカーでは大切なんですけど、特にセンターバック(CB)の人たちは跳ね返すための強さ、幅、高さがないとチームとして成り立たない。みんな意識としてはビルドアップが上手い、足元の技術が高い選手を選ぶことに目線がいきすぎて、元々一番大切である守ることを忘れがちなのかなと」と持論を展開。技術の高い選手ばかりを集めすぎており、フィジカルが強く守備力が高いCBも選ぶべきだと主張した。

 これに大津氏は「確かに今の若い人たちは技術が高い分、個人の能力で守れるみたいな闘莉王みたいな選手がいないのは間違いない。個人で守るってことは少し欠けてきているのかな?って印象があります」と言及。

 続けて闘莉王氏は「どんどんレベルが上がる。(予選と違って)本戦だと相手チームの能力・実力が全然違う。今まで少なかった守りの時間がどんどん増える。攻め込まれた時にその技術の高さは、あまり当てにならない。結局跳ね返なきゃならないというところでは、DFたちの高さと強さを意識しないと痛い目にあうのかなと思いますね」と本大会に向け危機感を示した。

 ここで番組では先日のU―23アジア杯で日本が1次リーグ第3節韓国戦(●0―1)、準々決勝カタール戦(○4―2)で喫した3失点全てがヘディングシュートによるものだったと紹介。この理由を問われた闘莉王氏は「高さと競り合いの仕方。正直言って甘いのかなと。本当にクリアしたいのかなって…」とU―23日本代表の選手たちに苦言。

 MCの俳優・勝村政信も「やっぱりセットプレーになると怖いんですよね。闘莉王たちが(現役で)出ている頃は、またファウルしたのかよ~!!でもなんとか跳ね返してくれるみたいな安心感はありましたけどね」と今の代表メンバーでは競り合いの弱さに不安が残ると話した。

 そして闘莉王氏は「ただ、これは意識の問題でもあると思うんですよね。いつでも点を取れるよって意識で守るのと、やられたら後で点取れないよって意識でサッカーしてるのでは全く違う。こういうところにも少し落とし穴があるのかなと思いますね」とコメント。現代表は前者であるがゆえに守備意識も自分たちの時代とは違っていると指摘。W杯や五輪といった大きな大会ではわずか1失点が命取りになってくるので、世界と戦うにはよりゴールを守る意識を高めるべきだとアピールした。

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