羽田衝突事故 日航機乗客乗員379人全員脱出 命救う「90秒ルール」とは

2024年01月03日 05:05

社会

 元日に北陸地方を襲った最大震度7の能登半島地震の被害が拡大を続ける中、乗客乗員379人を乗せた日航機が2日、被災地へ救援物資を搬送する海上保安庁の航空機と東京都大田区の羽田空港C滑走路で衝突し、炎上した。日航機の乗客乗員は全員脱出し、命に別条はなかったが、海保機は乗員6人のうち機長を除く5人の死亡が確認された。
 100人を超える乗客乗員と大量の可燃性燃料を乗せて飛ぶ航空機には米連邦航空局(FAA)が制定した安全基準が設けられ、これが世界基準となっている。この安全基準は通称「90秒ルール」と呼ばれ、事故発生から90秒以内に乗客乗員の全員が機外へ脱出できるよう機体を設計しなければいけないというもの。07年にも那覇空港に着陸した中華航空機が炎上する事故が起きたが乗客乗員165人が速やかに脱出し、死傷者はなかった。

 航空業界には「クリティカル11ミニッツ」という言葉もある。天候状況の変化や鳥類との衝突、マニュアル操作への切り替えなどが原因で事故が起こりやすい離陸後の3分と着陸時の8分の計11分間を指す。今回の事故同様、航空事故の約7割がこの「魔の11分間」に起きている。

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