クマ住宅侵入 70大夫婦を襲撃も命に別状なし 法改正には懸念の声も「誰が責任を」

2024年06月01日 04:45

社会

 群馬県安中市の住宅に31日午前0時20分ごろ、クマ1頭が侵入し、この家に住むパートの男性(74)と無職の妻(72)を襲った。安中署によると、男性は頭に重傷を負い、妻は右腕を骨折した。いずれも命に別条はない。クマは成獣で体長1メートル前後。就寝中の男性が屋外の物音に気付き、窓を開けたところ、クマが住宅内に侵入した。その後、外に逃げ出した。
 新潟県阿賀町では31日午前6時半ごろ、50代男性が自宅裏の竹林でタケノコ採取中にクマに襲われた。津川署によると、指をかまれたり、額や後頭部を引っかかれたりしてケガを負った。

 全国各地で相次ぐクマ被害に、法改正の動きも起こっている。環境省の専門家検討会では、一定の条件下で市街地での銃猟が可能となるよう鳥獣保護管理法の改正を柱とする対応方針案について議論している。

 一方で、ハンターからは不安の声も。北海道猟友会砂川支部・池上治男支部長は取材に「住宅のあるところでハンターは撃ちません。もし事故があったら誰が責任を取ってくれるのですか。結局は撃った本人(の責任)になる」と懸念。「人間とクマのそれぞれのコミュニティーを守る対策を取ることが重要だ」と話した。

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