9・24開業　商業施設「エミテラス所沢」に「おとぎ電車」設置へ　西武鉄道のレガシー

2024年09月02日 15:00

社会

9・24開業　商業施設「エミテラス所沢」に「おとぎ電車」設置へ　西武鉄道のレガシー — 西武鉄道所沢車両工場で製造した「おとぎ電車」（西武リアルティソリューションズ提供） Photo By 提供写真

　西武リアルティソリューションズと西武鉄道は2日、広域集客型商業施設「エミテラス所沢」の開業に合わせて「おとぎ電車」を設置することが決まったと発表した。同施設が西武鉄道所沢車両工場跡地に立地することから、その歴史を未来へつなぐ“レガシー”の設置として、「引き込み線」と「2000系運転用シミュレータ」についてはすでに公表していて、この度第3弾となる。

　「おとぎ電車」は、同工場で製造し1984年まで西武鉄道山口線で運行。遊園地前駅からユネスコ村駅を結ぶ約3・6キロの路線を丸みのある外観と白と青の鮮やかな色合いが特徴的な蓄電池機関車が客車をけん引して走行し、かわいい蓄電池機関車と客車が走る様子から「おとぎ電車」と呼ばれていた。1952年に正式に西武鉄道山口線となり、その後1984年まで「おとぎ電車」は活躍。「エミテラス所沢」に展示する車両は、同工場で1960年に製造されたB11形B15蓄電池機関車だ。

　「エミテラス所沢」の敷地は、2000年まで西武鉄道所沢車両工場として鉄道車両の製造や修繕を行っていた場所で、工場と鉄道本線の車両の往来には、双方をつなぐための線路である「引き込み線」を設置していた。今回、工場跡地に「エミテラス所沢」が開業するにあたり、同工場のレガシーとして当時の引き込み線があった場所の一部にレールを設置する。また、実際に鉄道係員養成所の訓練等で使用していた2000系運転用シミュレータの一部を館内に設置することも決まっている。