自民、なりふり構わず 裏金非公認の萩生田、世耕、西村、平沢4氏“復党” 追加公認せず“会派に入って”
2024年10月31日 04:40
社会
萩生田、平沢両氏は解散した9日に非公認とされた。首相は同日の党首討論で、非公認候補の追加公認について「主権者たる国民が判断をされた場合はある」と言及。選挙戦終盤に非公認候補側への2000万円支出問題が発覚し、大きく議席を減らすと伝えられた投開票当日の夜も示唆していた。自民関係者は「“裏公認”と叩かれた。2人をこの段階で追加公認すれば、大火事になる。1年間の党役職停止処分が継続しているため見送ったと説明すればいい」と話した。
参院議員だった世耕氏は離党に追い込まれ、和歌山2区から鞍替え出馬。二階俊博元幹事長の三男で自民公認の伸康氏相手に「反党行為」との批判が高まる中で勝利した。森山氏は選挙中、世耕氏の「政治家としての配慮」のなさを指弾。背に腹は代えられないと判断したようだ。西村氏は1年間の党員資格停止処分中で追加公認の対象外とされていた。
首相指名選挙は首相VS立民・野田佳彦代表の決選投票になるとみられる。多数を得ればよく、過半数(233)は必要ない。自公は215。野田野党連合のまとまり次第では政権を失う。
6人が入っても221で危うい状況。キーマンはやはり森山氏。国対委員長を長く務めて築いた野党議員とのパイプを駆使し、会派「有志の会」(4人)にも触手を伸ばすほか「ポストをちらつかせた野党議員の一本釣り」(党関係者)も視野に入れているようだ。
11月7日を検討していた特別国会召集日に関し、自民は立民に11日とする政府方針を伝達。多数派形成に向けた時間稼ぎ。石破―森山ラインのなりふり構わぬ延命工作が続く。
◇会派 2人以上で結成可能。同一政党に所属する議員で結成することが多いが、政策が近い無所属議員が加わる例もある。自民は衆院選前も「自民党・無所属の会」を組んでいた。議院の運営は実質的に会派単位で協議。所属議員数に応じて、常任委員会の委員数などが割り当てられるため、少数与党にとって会派人数は死活問題。