貴乃花親方が朝青龍に忠告“自ら理事長に報告を”

2010年02月01日 06:00

相撲

貴乃花親方が朝青龍に忠告“自ら理事長に報告を”
<潮丸引退相撲>記者に無言を貫く朝青龍を背に報道陣に囲まれる貴乃花親方
 横綱・朝青龍の暴行騒動で大揺れの中、日本相撲協会の注目の理事選挙は1日、東京・両国国技館で行われる。所属していた二所ノ関一門を離脱し理事選に立候補した貴乃花親方(37=元横綱、本紙評論家)は31日、大勝負前の心境を激白した。また、朝青龍に対し武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)に自ら事情説明に出向くのが急務と提言した。
 両国国技館で行われた元幕内・潮丸(現東関親方)の引退相撲。協会の警備本部副部長として場内警備の陣頭指揮に当たった貴乃花親方は、全取組が終わった午後4時すぎ、本紙に大一番前の心境を語った。
 「やれることをすべてやったので今はすがすがしい気持ちです。立候補者の中で私は1人だけ若造。諸先輩の胸を借りるつもりでぶつかっていきたい。先輩方に“そこまでは言いすぎだ”と頭を叩かれるくらいの存在になっていければと思っています」
 理事選の当選の目安は10票以上とされ、貴乃花派が確保しているのは間垣親方(元横綱・2代目若乃花)ら支持者6人を含めた7票だけ。今回は時津風・高砂連合や立浪、二所ノ関一門が、票が外に漏れないよう締め付けを強化しており、見通しは厳しい。それでも、協会のために決起した貴乃花親方の姿勢に共感する若手親方も少なくなく、2、3人の支持者が一門を超えて動けば状況は一変する。
 追い風もある。初場所中に朝青龍の暴行騒動が発覚し、相撲界は再び激震に見舞われた。多くのファンは角界のさらなる自己改革を期待しており、貴乃花親方やその支持者の行動に声援を送っている。貴乃花親方は朝青龍問題に対し「まず事実を明らかにすることが大切。事実関係を師匠から武蔵川理事長に伝えるのではなく、本人自ら理事長に報告に行くことが急務です」と指摘した。
 そして、今後の対応について「まだ真相が明らかになる前に協会が引退勧告とか解雇とか看板力士をおとしめるようなことをする必要はありません。これからどうすればいいか、みんなが協力し方向性を示し指針を出すことが大事だと思います」と提言していた。

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