P・リード、嫌われ王者が憧れマスターズ王者に ヤジにも動じず
2018年04月10日 05:30
ゴルフ
そんな嫌われ者が、首位で迎えた最終日に人気者たちを退けた。序盤は最終組でマキロイとマッチプレーの様相。マキロイが崩れると、中盤はスピース(米国)がぐいぐい追い上げてきた。最後は1組前のR・ファウラー(米国)が1打差に追いすがってホールアウト。だが、リードは次々に重圧をかけられても崩れなかった。
13番パー5ではグリーン手前に落ちたボールが、クリークまで転がり落ちずにラフで止まった。人気はなくとも運は味方した。最終18番では外せばプレーオフの1・2メートルを沈めてパーセーブ。「全てのゴルファーの夢。子供の頃から夢見てきた」というグリーンジャケットに袖を通した。
14年には「俺は世界で5本の指に入る選手だ」と豪語して反感を買い、ラウンド中は今大会であっても平気で「F××K」などと“放送禁止用語”を吐く。妻子はいても両親、妹とは絶縁状態で家族仲は最悪だ。それなのに米国代表としての団体戦での強さゆえに、ついたあだ名は「キャプテン・アメリカ」。嫌われ者のキャプテン・アメリカが、みんなが憧れるマスターズ王者になった。