サンウルブズ 待望今季初勝利、過去最多63点 代表戦へ弾み

2018年05月13日 05:30

ラグビー

サンウルブズ 待望今季初勝利、過去最多63点 代表戦へ弾み
<サンウルブズ・レッズ>レッズに勝利し、歓喜のパーカー(中央)らサンウルブズ・フィフティーン Photo By スポニチ
 【スーパーラグビー第13節   サンウルブズ63―28レッズ ( 2018年5月12日    秩父宮 )】 今季国内最終戦のサンウルブズはレッズ(オーストラリア)を63―28で破り、10戦目で待望のシーズン初勝利を挙げた。開幕9連敗と苦しんだが、序盤から主導権を握って63得点はスーパーラグビー(SR)参入3年目で過去最多を更新。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、48)体制も初勝利となり、3試合を控える6月の日本代表活動に向けて弾みをつけた。
 どんなに負けが込んでも信じ続けたファンに、約束の初勝利を届けた。前半を29―14で折り返し、後半29分に認定トライで28点差としたところで勝負あり。それでも飽き足らずに残り2分を切ってから2トライ。ジョセフHCは大勝にも「サプライズとは思っていない」と言ってのけた。

 1月28日のチーム集合から4カ月弱。指揮官が「なかなか勝ちきれなかったが今までの集大成を選手が出してくれた」と言ったように、努力が結実した。序盤は敵陣で相手反則を誘い、PGを重ねて小刻みに得点。相手にプレッシャーを与えたところで、前半残り10分からボールを大きく動かす攻撃で2トライ。戦術を信じ、遂行する。敗戦後の会見のたびに「準備期間が少ない中で臨んでいる」とジョセフHCが繰り返した当時のチームとは見違える姿となった。

 負けが込んでも、結束は揺るぎなかった。2月には陸上自衛隊別府駐屯地で3日間の教練を経験。20キロの荷物を背負って歩く訓練では、体の小さな日本人選手が音を上げた。共同主将のSH流もその一人。そんな時に手を差し伸べたのが外国人選手だった。ラグビー精神を象徴するような時間を経て、絆は深まった。流は「ソフト(簡単な)トライもあったが、チームをコネクトしてプランを遂行した結果」とチームワークの勝利を強調した。

 日本代表では主将を務めるリーチも「努力していない選手、スタッフはいない。6月もちゃんと準備をすれば結果は出る」と言い切る。ようやくつかんだ白星が、19年W杯に向けても明るい光となった。

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