“後半の女王”渋野、3連続バーディー締め!4差19位スタート

2019年08月30日 05:30

ゴルフ

“後半の女王”渋野、3連続バーディー締め!4差19位スタート
11番、渋野日向子はティーショットを放つ(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【女子ゴルフツアー ニトリ・レディース   第1日 ( 2019年8月29日    北海道 小樽CC=6650ヤード、パー72 )】 「急性副鼻腔(びくう)炎」で体調不良が心配された渋野日向子(20=RSK山陽放送)は4バーディー、3ボギーの71で、首位と4打差の19位と上々のスタートを切った。一時は2オーバーまで落としながら、上がりの3ホールで3つ伸ばし日本ツアーでの連続イーブン以下ラウンド記録を単独2位となる「25」に伸ばした。ツアー未勝利の丹萌乃(22=ディライトワークス)が5バーディー、ボギーなしの67で首位に立った。
 決して満足できる内容ではない。それでも、渋野は後半の7番から3連続バーディー締め。2週間ぶりで手探りのラウンドでも千両役者ぶりは健在だった。「最後まで不安がありながら振りちぎっていました。残り3ホールでやっと(今の状態に)合わせられたのかな」。何とかスコアをまとめたことに安どの表情を見せた。

 「急性副鼻腔炎」の影響が心配された中、「熱もないと思うし体調はたぶん万全」と言う。だが、生命線のショットが乱れに乱れた。ティーショットは左に曲がり、アイアンショットも距離感が鈍りチャンスにつかない。「ショットはポンコツ。(先週)休んだからかな。練習せんかったですから。忘れちゃった、振り方」。イーブンで折り返した1番。トイレで時間を要してしまい慌てて打ったショットが左に大きく曲がり林へ。「一番いらっときた。何で(ボールが)ここにあるん?って」。レイアップ後の3打目もグリーンを外してボギー。珍しくクラブを振り下げた。

 残り3ホールで2オーバー。連続イーブン以下のラウンドが24で途切れる絶体絶命のピンチだったが、7番パー3でこの日の一番のショットが出た。第1打をピン奥1メートルに寄せ、ギャラリーを沸かす。楽々バーディーパットを沈めると8番はピン手前2メートルを決めた。9番パー5はピンまで残り248ヤードの位置から3Wで思い切り振り抜き会心の2オン。きっちり2パットで締め「アンダーに戻せたのはちょっと予想外かな」と振り返った。

 地元・岡山で静養した先週にはソフトボール日本代表のメンバーから寄せ書きが記されたジグソーパズルを贈られた。エース上野由岐子がジャパンカップで復帰すると知り「私も上野さんのように長く活躍できる選手になりたい」とモチベーションを高めている。

 前日は「予選落ちも仕方ない」と弱気だったが、「アンダーで回れたことで明日に望みがある」とようやく笑顔。何かやってくれそうなサインに思えた。

 【渋野の最近の経過】
 ▼8月4日 AIG全英女子オープンで通算18アンダーで優勝。日本人選手では77年樋口久子以来、2人目の海外メジャー制覇。  ▼6日 羽田空港に帰国。空港では約300人が出迎え「しぶこフィーバー」が始まる。  ▼11日 凱旋試合の北海道meijiカップでは発熱にもかかわらず通算4アンダーで13位と奮闘。  ▼18日 コース周辺の道路が「しぶこ渋滞」になるなど連日大盛況のNEC軽井沢72最終日。首位で迎えた最終18番で3パットのボギーで脱落し3位。悔し涙。  ▼19~24日 地元・岡山で静養。「練習は2回。全英のビデオ見ましたが、自分じゃない、やべーな、この人(笑い)」  ▼25日 ニトリ・レディース出場のため札幌入り。  ▼26日 小樽CCでハーフをラウンド。歯に違和感を訴える。歯科医院でエックス線検査。夜に38度の発熱。  ▼27日 練習ラウンドをキャンセル。札幌市内の耳鼻科で「急性副鼻腔炎」と診断される。夜の前夜祭は欠席。点滴を打って安静。  ▼28日 プロアマ戦に出場。ノーベル医学生理学賞の本庶佑氏(京大特別教授)から受賞記念のチョコレートを贈られ、海外メジャー2勝目を託される。 

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