リーチ初8強を誓う ラグビーW杯日本代表31人決まる

2019年08月30日 05:30

ラグビー

リーチ初8強を誓う ラグビーW杯日本代表31人決まる
ラグビーボールでの始球式を行う田中史朗(手前)とリーチマイケル(撮影・大塚 徹) Photo By スポニチ
 日本ラグビー協会は29日、9月20日に開幕するW杯日本大会の代表31人を発表した。フランカーのリーチ・マイケル(30=東芝)は3大会連続の選出で、2大会連続で主将を務める。同日、東京ドームでのプロ野球・巨人―広島戦の始球式に登場。“小よく大を制す”ラグビーで、初の8強、その先へ――。列島を泣かせる快進撃を誓った。
 大観衆の東京ドームに、ジャージー姿のリーチがいた。W杯メンバーが発表された節目の日。PRを兼ねた始球式は、野球のボールではなくラグビーボールだった。同じく3大会連続選出のSH田中のスクリューパスを、両手でキャッチした。

 9月20日のロシア戦で始まる4年に1度の大舞台。表情は引き締まる。「日本は世界で一番小さい国。小さい姿が大きな姿に勝つところを注目してほしい」。国籍取得や居住年数などの条件を満たした外国出身者は、歴代最多の15人。フィジカルの差は多少埋まっても、力勝負となると不安がつきまとう。だからこそ、課題克服へ汗を流してきた。

 パワー差が出やすいスクラムもその一つ。リーチは「今まで1000本以上組んだ」と振り返る。成果が、28日までの網走合宿で表れた。コーチ、選手一体となって意見を戦わせ、W杯仕様が完成。“小よく大を制す”態勢は出来上がった。

 「日本代表は世界トップレベルになってきたと自負している。スキルやフィジカルはもちろん、世界一といっても過言ではない」

 9月6日の南アフリカ戦が、W杯前に成果を試す機会になる。

 自身も戦ってきた。恥骨の炎症に苦しみ、宮崎合宿は一進一退の日々。チームをまとめる重責を担いながら、コンディションを整えた。開幕1カ月を切った今、「8割まで来た。網走で(トレーニングの数値が)パーソナルベストが出た。走っている距離も悪くない」と準備は整った。

 5チームで争う1次リーグで2位以上なら、史上初の8強がかなう。アイルランド、スコットランドは強豪でも、この日、刺激をもらった。15年大会前に「鬼になれ」と金言を授けてくれた巨人・原監督から、今回は「ラグビーは人を泣かせるスポーツだ」とハッパを掛けられ、「そういうところを大事にしたい」と誓った。

 前回大会は南アフリカ戦で世紀の番狂わせを起こし、日本中を興奮させた。だが、3勝しても1次リーグを突破できなかった。今度こそ、その先へ――。胸が熱くなる戦いを、ファンは期待している。 

 【日本代表の15年W杯イングランド大会VTR】1次リーグ初戦で世界ランク2位の南アフリカに34―32で勝利。終了間際の逆転トライでラグビー史に残る番狂わせを演じた。第2戦はスコットランドに10―45で完敗。第3戦はサモアに26―5、第4戦は米国に28―18で勝利した。3勝1敗で南アフリカ、スコットランドと並んだが、1試合4トライ以上で与えられるボーナスポイントの差で3位となり、敗退。3勝して決勝トーナメントに進めない史上初のチームとなった。

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