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明大 連覇へあと「1」 東海大との“無敗対決”制す 田中監督「自分のイメージを選手が超えた」

2020年01月03日 05:30

ラグビー

明大 連覇へあと「1」 東海大との“無敗対決”制す 田中監督「自分のイメージを選手が超えた」
<明大・東海大>敵陣に切り込む明大・山崎(上)(撮影・吉田 剛) Photo By スポニチ
 【ラグビー全国大学選手権準決勝   明大29―10東海大 ( 2020年1月2日    秩父宮ラグビー場 )】 明大が大学選手権2連覇へ王手をかけた。関東リーグ戦グループ全勝優勝の東海大との今季無敗対決を29―10で制し、3大会連続24度目の決勝進出。後半にシンビン(10分間退場)でFWが1人少なくなるピンチをしのぎ、新装された国立競技場で行われる早大との決勝へ勝ち上がった。
 田中澄憲監督も、さすがに覚悟を決めた。「取られるのは仕方ない。次のキックオフに備えよう」。1トライを返されて24―10で迎えた後半22分、ロック片倉がハイタックルでシンビン。FWが1人少ない状態のまま、ゴール前で東海大が選択したスクラムでコラプシング(崩す反則)を2度取られた。次も反則なら認定トライと、もう1人シンビンの恐れもある。快勝ムードは一気に吹き飛んだ。

 だが、明大FWにスクラムを諦める選択肢はなかった。「ヤバいではなく、ここは止めようという意思があった」とフッカー武井主将。「7人で組む練習はやってない」(No・8坂)にもかかわらず、後方の4人が組みやすいようにポジションを入れ替え、東海大の圧力に耐えてボールコントロールを失わせた。

 仕方なく展開した相手に殺到してターンオーバーすると、マイボールスクラムでは明大らしからぬダイレクトフッキング(投入されたボールをフッカーが止めずに後方へ蹴る)を見せ、相手に押す機会すら与えなかった。10分が経過しピッチに戻った片倉の突進から、後半36分にロック箸本がトドメのトライ。田中監督は「(自分が)イメージで描いていたものを選手たちが超えてくれた」と驚いてみせた。

 坂が「あそこで取られていたら前の明大と同じ」と胸を張ったように、今季のチームにはピンチを乗り越えるしぶとさがある。決勝は23季ぶりとなる早大との対決。プロップ笹川は「新国立で最初にスクラムを組めるのはうれしい。スクラムトライも取りたいです」と気合を込めた。 

 【今年度の早明戦VTR】(19年12月1日 明大○36―7●早大) 試合序盤は自陣にくぎ付けとなった明大だが、相手キックミスに乗じて得たスクラムでペナルティーを獲得し、箸本が先制トライ。1トライ返された後の前半30分には山沢のPGで勝ち越すと、後半は武井主将、安、山村が計4トライを奪い圧倒。明大が98年度以来、21季ぶりの対抗戦全勝優勝を果たした。

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