荒磯親方 新関脇・朝乃山との三番稽古で圧倒「本場所のために、あえて厳しく」

2020年01月05日 12:46

相撲

荒磯親方 新関脇・朝乃山との三番稽古で圧倒「本場所のために、あえて厳しく」
<田子ノ浦部屋朝稽古>荒磯親方(右)と話す朝乃山(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 大相撲の荒磯親方(元横綱・稀勢の里)が5日、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋に出稽古に来た新関脇の朝乃山(25=高砂部屋)と三番稽古を行い、25分間で17番取って16勝1敗と圧倒した。
 最初の相撲は左四つから朝乃山に出られたが左すくい投げで転がした。その後も左からのおっつけで朝乃山の右差しを封じ、不十分な体勢でも前に出てくる相手を翻弄。昨年初場所での引退から約1年がたっているが、胸が合うと地力の違いを見せつけた。12番目の相撲では上体を起こされて右上手を許して寄り切られたが、敗れたのはこの相撲だけ。現役力士と見まがう内容で、稽古を見た解説者の舞の海秀平氏は「(現役時代の)腰高も直っている。朝乃山よりも腰が低い。一番強いんじゃないの」と舌を巻いた。

 荒磯親方は引退後も弟弟子の高安の稽古相手を務めているが、他の部屋の関取と稽古したのは初めて。「力いっぱいやりました」と全てを出し切った。徹底して右差しを封じたのは朝乃山のためで「右を差す力が強いから、みんな殺しにかかってくる。本場所のために、あえて厳しくいった」と説明した。息が上がるのも朝乃山の方が先で「もっと型にこだわっていけばいい。そうすれば息が上がらない。型と馬力が課題」と指摘。その上で「それができればものすごく強い大関になる。今年は楽しみ。朝乃山の時代が来るんじゃないか」と太鼓判を押した。

 朝乃山が所属する高砂部屋の部屋付きの若松親方(元幕内・朝乃若)が荒磯親方に要請したことで、この日の稽古が実現した。朝乃山は現役時代の荒磯親方と本場所で対戦したことはなく、稽古をしたのも「自分が新入幕(17年秋場所)だった時の巡業以来」だった。三番稽古が終わると、ぶつかり稽古では関脇・高安に何度も転がされた。「いい稽古ができた。勝てなかったけど、しっかり当たれて前に出て負けることが多かった。これからの相撲人生につながる」と収穫を得た様子だった。

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