萱和磨 個人総合初Vに喜び爆発「シャーー!」、会場に雄叫び響いた

2020年12月14日 05:30

体操

萱和磨 個人総合初Vに喜び爆発「シャーー!」、会場に雄叫び響いた
鉄棒の演技を終え、ガッツポーズする萱 Photo By 代表撮影
 【体操全日本選手権最終日 ( 2020年12月13日    群馬・高崎アリーナ )】 男子決勝が行われ、個人総合は萱和磨(24=セントラルスポーツ)が、首位だった予選(11日)との合計を173・764点とし、初優勝を飾った。団体総合のエースとして、来夏の東京五輪の金メダルに照準を合わせる。
 コロナ下で大声が敬遠されるご時世だが、萱は抑えきれなかった。最終種目の鉄棒で着地をピタリと止め、初の日本一を確信すると「シャーー!」の雄叫びが会場に響く。「強気の自分が常にいた。ここで勝てなきゃ、五輪でも勝てない」。タイトル獲得の記念日くらい、歓喜のシャウトが許されてもいい。

 跳馬でラインオーバーの減点があったが、5種目終えてトップ。4位までが0・702点差という接戦でラストの鉄棒を迎えても、24歳は動じない。「練習から、もっと過酷なものを想像してやっていた。負けているくらいの想定をして練習をしてきたので」。離れ技もミスなくこなし、「最後、ああいう場面で完璧にできたのは自分を褒めてあげたい」と胸を張った。

 小学2年の時、04年アテネ五輪の団体総合金メダルをテレビで見たことが、体操を始めるきっかけだった。憧れは“栄光の架橋”の着地を止めた冨田洋之氏だ。時は流れ、内村が団体総合に出場しない来夏の東京五輪では団体を背負う。「“栄光の架橋”を超えて優勝したい。金を獲るだけじゃない。記録にも記憶にも残るような演技を、東京ではしたい」。どこまでも強気の新王者は、世界の頂を見据えている。

 ◆萱 和磨(かや・かずま)1996年(平8)11月19日生まれ、千葉県船橋市出身の24歳。小学2年で体操を始め、習志野高時代には全国高校選抜の個人総合で優勝するなど、同学年の白井健三らと競い合ってきた。16年リオデジャネイロ五輪は補欠。順大卒業後、19年にセントラルスポーツに入社。1メートル63、52キロ。

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