宇野 団体戦の初メダルへ男子SP出場「失敗を恐れた演技したくない」コーチ不在も逆境乗り越える

2022年02月04日 05:30

フィギュアスケート

宇野 団体戦の初メダルへ男子SP出場「失敗を恐れた演技したくない」コーチ不在も逆境乗り越える
氷の上で大の字になる宇野(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 北京五輪フィギュアスケートは4日、開会式に先立ち、団体がスタートする。初の表彰台を狙う日本はトップバッターで男子ショートプログラム(SP)に宇野昌磨(24=トヨタ自動車)が登場。アイスダンスのリズムダンス(RD)とペアSPも行われる。宇野は3日、会場の首都体育館で初練習。ステファン・ランビエル・コーチ(36)が出国前の新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たために不在となるが、逆境を乗り越えてチームに勢いをもたらす。
 宇野にとって2度目の五輪が、いよいよ始まる。4日に開幕する団体戦の男子SPに出場することが決定。平昌五輪に続いて日本チームのトップバッターを託された。

 「前回は日本が3位以内に入るのが難しいんじゃないかというのがあったけど、今回は狙える。失敗して“僕のせいで…”となるのは怖いけど、失敗を恐れた演技はしたくない。最善を尽くしたい」

 現地入り後初めての公式練習ではトーループ、サルコー、ループ、フリップと4種類の4回転ジャンプを着氷。演じるSP「オーボエ協奏曲」を流し、振り付けも確認した。午後練習ではギアを上げ、午前も跳んだ4種類の4回転に挑み続けた。気づけば4回転―3回転の連続トーループを10本。4回転ジャンプを計22本着氷し、好調を印象づけた。

 「氷が凄く軟らかいというか、ジャンプが跳びにくい感じはなかった。練習してきたものを試合で出せるように調整したい」

 昨年12月から抱えていた右足首痛も快方に向かい、日本でも負荷の高い練習を積んできた。上り調子で臨む大舞台。しかし幕開け直前に思わぬ展開となった。19年シーズン途中から指導を仰ぐランビエル・コーチが自身のSNSでスイスからの出国前の1月28日に実施した新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たと投稿。回復後に北京へと向かう予定ながら、現在は自主隔離中という。宇野は、心境を問われると率直な思いを口にした。

 「(最近は)ほとんど1人で練習しているので、不安はないけど…。不安とは違うけど、どうなるのかなというのが単純な疑問。自分の中で“試合=ステファン”となっているので、試合という感触に切り替わるのが遅いんじゃないかということだったり。どうなるかは分からない」

 8日から始まる個人戦には間に合う可能性もあるが、団体戦はコーチ不在となる。4年前の団体戦男子SPではチェン(米国)を上回り、堂々の1位。今大会もチェンとの直接対決となる。より進化した24歳が、想定外の状況下でも真価を発揮する。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2022年02月04日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム