金メダルの兄・平野歩夢へ対抗心 高さなら負けない弟・海祝「抜かれたらすぐ追い越しに」

2022年02月26日 18:07

スノーボード

金メダルの兄・平野歩夢へ対抗心 高さなら負けない弟・海祝「抜かれたらすぐ追い越しに」
弟の海祝(左)と並び笑顔の平野歩(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 北京五輪スノーボード男子ハーフパイプ(HP)で9位に入った平野海祝(かいしゅう、19=日大)が、26日放送のTBS系「バース・デイ」(土曜後5・00)の独占インタビューに答え、金メダルを獲得した兄・歩夢(23=TOKIOインカラミ)への思いを語った。
 海祝は今回が五輪初出場。3大会連続出場で、既に銀メダル2個を獲得していた兄と、かつては自分を比較していたという。「兄ちゃんが15歳の時に何の技ができたとか、すごくこだわって、俺もその年齢に追いつくように技とかしていた」。そこで高すぎる壁にぶち当たることになる。「自分の年齢に照らし合わせると、あらためてすごいなと思うし、すごく努力していたんだろうなと。いろいろ思うことはたくさんあります」と、兄をただただ称賛した。

 国内大会で少しずつ成長してきた海祝は、昨年4月の全日本選手権で初の3位表彰台に。兄と同じ全日本の強化選手に初選出され、ようやく同じ環境にたどり着いた。これまで「あまり一緒に練習することはなかった」という兄と、同10月には海外で合同練習に参加。「高め合っていくことによって、自分も高まってうまくなれるチャンスだなと思う」と期待に胸を膨らませて臨んだ。

 ところが、そこで目の当たりにしたのが、世界トップクラスの技術を持ちながら、さらなる高みを目指す兄の飽くなき挑戦心だった。歩夢が果敢に挑んでいたのは、トリプルコーク(縦3回転)。恐怖を振り払ってコース入りし、実戦練習を繰り返していた。

 その姿を見た海祝は、心折れることなく食らいついていった。「自分もそこに負けないように、基礎トレーニングと怖い技のトリックを何回もチャレンジするという、チャレンジ精神みたいなのを見習ったという感じですね」と振り返った。

 歩夢は昨夏の東京五輪でのスケートボードを経て、スノーボードに復帰。一方の海祝は、この1年での自身の成長を感じ取っていた。「兄がスノーボードに戻ってきた時に、一緒にオリンピックの舞台が近づいて行くごとに、自分も成長したんじゃないかなと。オリンピックのこの1年で、自分はすごくグンと伸びたなって思っている」。五輪出場枠ギリギリながら、出場権を獲得。兄と同じ大舞台に立った。

 自信の裏にあったのは、兄にもない高さへの挑戦だった。五輪出場を決めた大会では、6メートル15センチのビッグエアを成功。五輪本番では、その高さは7メートルにも達した。「オリンピックで自分だけ違うことをやっているというのは、ある意味自分にも自信にもなっていました。あの高さだけは譲れないなっていうところはあります」。その対抗心は、兄にも向けている。「兄ちゃんに7メートルという高さを超えられたら、ちょっと悔しいかもしれないですね。すぐ追い越しに行くと思います」と胸を張った。

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