高梨沙羅 現役続行決断後初の実戦は2位 応援に「凄く幸せな気持ち」

2022年08月21日 04:00

ジャンプ

高梨沙羅 現役続行決断後初の実戦は2位 応援に「凄く幸せな気持ち」
今季初戦で2位に入り、表彰式で笑みを見せる高梨沙羅 Photo By スポニチ
 【ノルディックスキーサマージャンプ2022山形蔵王大会 ( 2022年8月20日     山形市・アリオンテック蔵王シャンツェ ヒルサイズ=HS102メートル )】 女子は高梨沙羅(25=クラレ)が今季初戦に臨み、合計190・7点で2位だった。2月の北京五輪の混合団体ではスーツ規定違反で失格処分を受け、一時は去就に揺れたものの現役続行を決断。“高梨効果”で一時入場制限がかかるなど、総計2100人のファンが訪れた思い出の蔵王から、4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪へと再スタートを切った。伊藤有希(28=土屋ホーム)が合計203・8点で優勝した。
 15歳だった12年3月、日本人女子初のW杯優勝を果たし、天才少女と騒がれた思い出深い蔵王から、4度目の五輪への挑戦をスタートさせた。「やっぱりかみ合わないジャンプが続いている」と内容には首をひねったが2位。「こんなに悪天候の中でもたくさん応援してくださる方が集まった。凄く幸せな気持ちにさせてもらえた」と、喜びをかみしめた。

 2年前に“レジェンド”葛西紀明が山形市などに掛け合い実現した蔵王での初のサマージャンプ大会。男女の国内トップ選手が勢ぞろいする中、札止めのファンから最も大きな声援を集めたのが高梨だった。北京五輪などコロナ下では見守ってくれるファンも少なかっただけに「飛び終わった後に(観客の)反応を見られる。楽しんでくれているとうれしい」と笑顔だった。

 だからこそ「いいジャンプを飛べず(観客に)申し訳ない」と反省した通り、1本目は91・5メートルと伸びず。それでも「タイミングを踏み外し、空中でスキーが浮きすぎてしまった」と2本目は踏み切りを修正して95・0メートル。板の形状やスーツのルール変更で今後も模索は続くが「この4年間で、また組み立て直したい」。女子もラージヒルが実施され、メダル獲得のチャンスが広がる4年後へ、再び走り出すと決めた高梨の新章が始まった。

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