岩井千怜　8バーディー66で首位浮上　史上3人目の初優勝から2週連続V王手

2022年08月21日 04:00

ゴルフ

岩井千怜　8バーディー66で首位浮上　史上3人目の初優勝から2週連続V王手 — 18番、重機の前でティーショットを放つ岩井千（撮影・会津　智海） Photo By スポニチ

【女子ゴルフツアー　CATレディース第2日（ 2022年8月20日神奈川県　大箱根CC＝6638ヤード、パー72 ）】先週のNEC軽井沢72でツアー初優勝した岩井ツインズの妹・千怜（20＝Honda）がこの日のベストスコア66で回り、4位から通算11アンダーの単独首位に浮上。史上3人目となる初優勝からの2週連続Vに王手をかけた。首位から出たツアー通算4勝の若林舞衣子（34＝ヨネックス）が2打差の2位。ツアー通算7勝の勝みなみ（24＝明治安田生命）が3打差の3位で続いている。

　念願のツアー初優勝からさらに進化を続ける岩井千がツアー自己最多の8バーディーを奪う猛チャージで首位を奪取。90年西田智恵子、05年表純子に続く史上3人目の快挙がハッキリ見えてきた。

　「いつぶりか分かんないくらい、いいプレーでした。回ってる途中はどれだけ取ったか分かんなくて、上がってみたら8個取ったんだって感じでした」

　3メートルを3パットした7番でこの日最初のボギーを叩いた。この時点で首位を走る勝との差は4打に開いたが、9番からの6ホールで3連続を含む驚異の5バーディー。137ヤードの第2打を8Iで50センチにつけた10番のショットもグリーン手前のエッジから15ヤードの第3打をカップに流し込んだ12番のパットも高い集中力から生まれた。

　私生活ではアクション色の強い映画「007」シリーズを見て涙する多感な20歳だが、プロゴルファーとして一歩、戦いの場に足を踏み入れると別人に変わる。常に心がけているのは「淡々としたプレー」。この日は集中力が途切れそうになるたびに「空を見てると落ち着くんです」と雲を目で追い、ドラマ「ドラゴン桜」のテーマ曲を口ずさみながら気持ちを整えたという。

　前週の初優勝で150件ほどLINEにお祝いが届いた。「これからもっと頑張ろうと思った」と言うが、早々に2勝目の好機が到来し「想像もしなかった」と苦笑い。最終日へ向けて「胸がどきどきするほど緊張すると思うが、自分のプレーをするだけ」と自らに言い聞かせていた。