花園の2部トライ王・片岡涼亮「1部相手にどれだけ通用するんか楽しみ」恒例の暗峠ランで瞬発力強化
2022年08月30日 09:09
ラグビー
文字通り“躍進”を目指す花園のカギを握る選手の一人がCTB片岡涼亮(24)。昨季は11トライを挙げ、同僚の日本代表ロック、サナイラ・ワクァ(27)と2部トライ王のタイトルを分け合った。今オフも奈良県生駒市と東大阪市の境にある暗峠(くらがりとうげ)近くの山道をひたすら走る恒例のトレイルランニングで瞬発力を強化。チームの始動に合わせてしっかりと動ける体をつくってきた。
その片岡に今季の目標を尋ねると「個人的なものはないですね。チームとして勝つ。それだけです」という答えが返ってきた。
「トライ王を獲得できたのはミッドフィールドからしっかりボールが出てきた結果。自分で切りひらいたいうよりミッドフィールドとの連動で挙げたトライやったから。それが1部相手にどれだけ通用するんか、楽しみです」
片岡のいう花園の「ミッドフィールド」にはSOクウェイド・クーパー(34)、SHウィル・ゲニア(34)のオーストラリア代表コンビがいる。2000年に立命大から前身の近鉄入りした片岡は世界的ハーフ団のこの二人に育てられた。
「大きかったですね。クウェイドとウィルがいたから100パーセント成長できたんやと思います」
80分間、ピッチ上では常にアンテナを張り続け、絶対にスイッチを切らない。これが二人の教えだった。言葉で表現するのは簡単だが、実践するのは非常に困難なテーマだ。
「最初は全然、慣れへんかったですね。あの二人、いつ、何をしてくるか、分からへんし、見えへんところからボールが飛んできたりして。でもうまなりたかったし、それで何度も何度もどう動くのか聞いて。そうしたら段々、呼吸が合うようになってきて」
オーストラリア代表の二人がもう一つ、片岡に教えたのは常にチャレンジすることだったが、これは片岡の得意分野でもある。大阪・摂津四中時代、大阪代表に選ばれながら「誰も知らないところに一人で入って行って大阪の仲間を倒す」と地元の強豪校ではなく敢えて千葉・流通経大柏高への進学を選んだ。世界トップレベルの二人に食らいつきながら身に着けたスキルで片岡はトライ王のタイトルを獲得した。
片岡はクーパーのことを親しみを込めて「パパ」と呼び、クーパーも秘蔵っ子として片岡に目をかけてきた。
先日、そのパパからオーストラリア代表CTBハンター・パイサミ(24)とのメッセージ付きツーショットが送られてきた。パイサミは1メートル72、90キロ。1メートル71、83キロとそれほどサイズの変わらない片岡が以前からそのプレースタイルを参考しているのを知っていたからだ。
クーパーは8月6日に左アキレス腱を断裂する全治6カ月以上の大けがを負った。花園に復帰するのは早くてもシーズン後半戦になるが、それまでは。クーパーから受け継いだスキルでチームの勝利を目指す。
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