馬場咲希 注目の凱旋試合に大観衆 4オーバー91位出遅れも「本当に楽しかった」

2022年09月17日 05:30

ゴルフ

馬場咲希 注目の凱旋試合に大観衆 4オーバー91位出遅れも「本当に楽しかった」
10番、フェアウエーを並んで歩く(右から)原、馬場、岩井千(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【女子ゴルフツアー 住友生命レディース東海クラシック第1日 ( 2022年9月16日    愛知県 新南愛知CC美浜C=6502ヤード、パー72 )】 8月の全米女子アマチュア選手権で85年の服部道子以来、日本人37年ぶり2人目の優勝を果たした馬場咲希(17=東京・代々木高2年)は1バーディー、5ボギーの76とスコアを崩し、4オーバーの91位と大きく出遅れた。注目の凱旋試合には4500人を超えるギャラリーが詰めかけた。予選通過へ第2ラウンドで巻き返しを狙う。ツアー初優勝を目指す後藤未有(21)が65で回り、7アンダーで首位スタートを切った。
 大観衆の前で晴れやかな笑顔を見せたのは午前7時50分のスタートから5時間後のことだった。2オンを果たした15番パー5でピン奥から22メートルを2パット。2メートルのバーディーパットを沈めた馬場は「最終日の最終ホールで決めたぐらいうれしかった」と右手でガッツポーズを繰り返した。

 「緊張はあまりしなかった。初めてこんな多くのギャラリーの方に見てもらって、スコア的には悔しいんですけど、ゴルフをしている時は本当に楽しかったです」。1Wの第1打を右に大きく曲げた出だしの1番パー4でボギーが先行。7番パー4では1・5メートルのパーパットを外すなどグリーン上でも苦戦が続いた。最終18番パー4では1Wの第1打を左の池へ打ち込んでこの日5個目のボギー。コース攻略のポイントとして考えていたフェアウエーキープは14ホール中わずか4ホールと不本意な形で終わった凱旋試合初日となったが、ホールアウト後の馬場は時折、笑顔を見せながら、「切り替えて迷わず」と前を向いていた。

 日本と米欧を4往復した今夏の海外遠征で体重は6キロ減り、1Wの飛距離も20ヤード近くは落ちた。事実、初日の平均飛距離は251ヤードで全体の34位。最大で秒速48メートルを誇る世界女子トップクラスのヘッドスピードは「あまり言えないくらいです」と口ごもるほど減速。「出たいという気持ちはあるんですけど」と悩んでいた17日の第2ラウンド終了後に行われるドライビング女王コンテストへの参戦も回避した。

 ただ、馬場本人を含むチーム馬場の面々はこの日の出遅れに一喜一憂していない。かつては宮里藍さん、現在はF1ドライバー・角田裕毅のトレーニングも担当する鎌田貴トレーナーは「細いんですけど陸上のハイジャンプの選手のような筋肉の強さを持っていて、やればやるほど強くなる。しっかり自我を貫き通してマイペースで動けるというのも彼女の強み」と馬場の将来性に太鼓判を押す。身長は1メートル76。今年に入って1センチ伸びたという。この日のつまずきも成長の糧と考えている。

 《応援タオル手にするファンも》まだ17歳のアマチュアの馬場だが、この日は“馬場グッズ”を携えて18ホール密着応援するファンの姿も見られた。その一団がかざしていたのが2種類のブルーのタオル。全米女子アマチュア選手権優勝前に有志で30枚製作したバージョンと同選手権制覇を受けて急きょ50枚製作した優勝トロフィー画像入りバージョン。日替わりで10人ほどが応援に駆け付けているという。馬場応援団は今後さらに拡大。この日、試合会場で声援を送った有志の一人は2週後の日本女子オープンへ向け「追加注文しないといけないですね」と話していた。

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