朝乃山「優勝して文句なしで上がりたい」引退よぎった黒星の反省生かし、今度こそ関取復帰へ

2022年11月04日 13:37

相撲

朝乃山「優勝して文句なしで上がりたい」引退よぎった黒星の反省生かし、今度こそ関取復帰へ
四股を踏む朝乃山(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 大相撲の元大関の幕下・朝乃山(28=高砂部屋)が都内の部屋で稽古を行った。この日は相撲は取らず、ゴムチューブを使ったトレーニングや四股、若い衆への胸出しなど軽めの運動で調整した。
 復帰2場所目となった秋場所は6勝1敗。全勝すれば関取復帰が確実だったがかなわず「チャンスを生かせなかったことが悔しかった」と振り返った。幕下での敗戦は、幕内時代とは違う今までにない悔しさでショックは大きく「引退しようかな、もうダメかなってぐらい精神的に追い込まれた」という。その時の気持ちを「変なプライドとかがあったのかなと思います」と分析。「今は元大関のプライドとか全然ないので、初心に返ってやるだけ。先場所1敗したので気持ち的にも楽だと思います」と気負いはなくなった。「将来“あの1敗があったからこそ”と言いたいです」。悔しさを糧に復活への道を歩んでいく。

 昨年名古屋場所から6場所の出場停止期間中、バドミントンの桃田賢斗(28)の著書「自分を変える力」を読んだという。16年に起こした不祥事で無期限の出場停止処分となりリオ五輪の出場を逃すも、その後世界選手権で優勝するまで復活した桃田の姿を自身と重ね合わせた。「これからのことを考えると、この本にアドバイスが書かれている。僕の将来に合うかなと」。そこに書かれていた「復帰からの進化」や「もっと強くなるために」という項目が特に印象に残り、復活を目指す参考になった。

 出場停止だった昨年の九州場所中、高砂部屋の宿舎に元横綱・朝青龍が来訪した。そこで部屋の大先輩と初めて会った朝乃山は「関取に戻るまで1回も負けるな」と激励を受けたという。今年も朝青龍が来るかは不明だが、秋場所1敗したことで「たぶん怒られる」と苦笑いしていた。

 東幕下4枚目で臨む九州場所(13日初日、福岡国際センター)、関取復帰には5勝か6勝が必要となる。「先場所優勝できなかったので、今度はしっかり優勝して文句なしで上がりたい」と全勝へ決意。「相手をよく見て落ち着いて冷静に取り組んでいけば結果につながってくる」と先場所の反省を生かすことを誓った。

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