阿炎 豊昇龍との3敗対決制した!逆転賜杯へ2敗の高安に千秋楽勝って決定戦に持ち込む

2022年11月27日 04:37

相撲

阿炎 豊昇龍との3敗対決制した!逆転賜杯へ2敗の高安に千秋楽勝って決定戦に持ち込む
阿炎が突き落としで豊昇龍を破る(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所14日目 ( 2022年11月26日    福岡国際センター )】 平幕・阿炎が関脇・豊昇龍との3敗対決を制して逆転優勝に望みをつないだ。単独首位の平幕・高安は輝を下して2敗を守り、初優勝に王手。もう一つの3敗対決を制した大関・貴景勝を含め、3人に優勝争いが絞られた。千秋楽は高安と阿炎の対戦が組まれ、高安が勝てば優勝。阿炎が勝てば、貴景勝の結果次第で巴戦の可能性も含む優勝決定戦にもつれ込む。
 無欲の阿炎が自力優勝を手繰り寄せた。3敗を守って1差で迎える千秋楽を前に、心境の変化は「全くない」と言い切った。「自分の相撲を取れるようにしっかりその一番に集中したい」。初優勝の夢が近づいてきたことで気持ちが高ぶることはなく、序盤戦と変わらない落ち着いた口調だった。

 この日の対戦相手は、過去4戦全敗と苦手にしていた豊昇龍。左で前まわしを取られかけたがすぐに手を伸ばして距離を取り、突き起こしてから土俵際でうまく回り込んで引き落としを決めた。「集中できていたので対応できたと思っています」。自己暗示をかけるように今場所繰り返し口にしていた「集中」が逆転勝ちをもたらした。

 ここまで平常心を貫ける要因は、師匠の錣山親方(元関脇・寺尾)の言葉にあった。「気にせず一番に集中だ」と毎日激励されており、その言葉によって「より一層集中力が高まっている」という。7月末に右肘と左足首を手術して秋場所を全休し、十分な稽古ができないまま「リハビリの場所」と位置づけて臨んでいた今場所。優勝争いどころか勝ち負けもあまり意識せず、自分の相撲を取り切ることだけに日々取り組んできた。

 1差で追う千秋楽、単独首位の高安を引きずり降ろして自力で優勝決定戦に持ち込むチャンスがある。巴戦になれば1日で3番以上取ることになるが、先のことは考えない。「一番集中」を貫いた先に初優勝が見えてくる。

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