担当記者が語る石川佳純 コートでは負けず嫌いも ユーモアたっぷりな素顔

2023年05月19日 04:55

卓球

担当記者が語る石川佳純 コートでは負けず嫌いも ユーモアたっぷりな素顔
石川佳純が報道陣に送った感謝のメッセージ(撮影・尾崎 有希) Photo By スポニチ
 【石川佳純引退会見 ( 2023年5月18日 )】 石川といえばザリガニを思い出す。15年の世界選手権、中国・蘇州大会の公式会見。流ちょうな中国語で「凄くおいしい」と地元で愛されるザリガニ料理を絶賛し、メディアの心をつかんだ。こんな感じで、素顔は場を和ませるのが得意で冗談好き。機転も利く。雑談にも乗ってくれる、飾らないスターだった。
 コートでは違った。殺気立つようなオーラ。小学生時代のライバル、天野優さんの「当時から勝ちたい気持ちが誰よりも強い」という印象と、17年世界選手権の混合ダブルスでペアを組んだ吉村真晴の「何が何でも勝つという胆力がある」という表現が、選手・石川を浮き彫りにする。「銀メダルばかり」という理由で、五輪以外のメダルは紙袋にまとめてほったらかし。飛び抜けて負けず嫌いだから、強くなった。

 7年前から「東京五輪の後は分からないなあ」とつぶやいていたことを考えると、30歳での引退は自然な流れか。ザリガニの話のようなユーモア性が、第二の人生でより生かされることを願う。(15~19年 卓球担当・倉世古洋平)

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