【玉ノ井親方 視点】「予想覆された」明生の金星 計算し尽くした“浅い”右下手

2023年05月23日 04:30

相撲

【玉ノ井親方 視点】「予想覆された」明生の金星 計算し尽くした“浅い”右下手
照ノ富士を明生が寄り切りで破り座布団が舞った(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所9日目 ( 2023年5月22日    両国国技館 )】 明生にはいい意味で裏切られた。横綱戦は良くて善戦までと思っていたが、予想を覆された。
 光ったのは右下手の取り方。深く差すと懐の深い照ノ富士に抱え込まれる。そこで、浅く下手を引いて、右に回り込みながら横に揺さぶった。相手の脇が空いたところを狙って左をねじ込むと、横綱の体勢が棒立ちに。そのまま前に出て勝負を決めた。よく考えた取り口で、計算通りの相撲内容だった。

 明生と横綱は初土俵が同じ。力士は番付に差があっても、同期には負けたくないとライバル心を持つものだ。対戦成績は2勝6敗と分が悪かったものの、何とかしてやろうという気持ちだったと思う。今場所の明生は腰の不安もなく体もよく動いている。これが初金星というのは意外だったが、後半戦も目が離せない存在になりそうだ。(元大関・栃東)

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