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伯桜鵬 幕内最速勝ち越しで最速三賞射程も冷静「残りがあるので」

2023年07月20日 04:42

相撲

伯桜鵬 幕内最速勝ち越しで最速三賞射程も冷静「残りがあるので」
高安(左)を送り出しで破る伯桜鵬(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【大相撲名古屋場所11日目 ( 2023年7月20日    愛知・ドルフィンズアリーナ )】 昭和以降1位タイの所要3場所で新入幕を果たした伯桜鵬が、大関経験者の高安を破って勝ち越しを決めた。早くも8勝目を挙げ、史上最速三賞も視界に入ってきた。平幕・錦木は1敗を守り、北勝富士が敗れたことで単独首位になった。大関獲りに挑む関脇・大栄翔は大関・霧島に敗れて3敗目を喫した。
 19歳の伯桜鵬が元大関を圧倒した。左差し右おっつけからもろ差しになり、腰の重い高安にまわしを与えず「ああなったら走るしかなかった」と一気に攻めきった。11日目で早くも勝ち越し。所要3場所で新入幕という昭和以降最速タイの同じ記録を持つ遠藤も13年秋場所は11日目に8勝目を挙げており、それに並ぶ幕内最速勝ち越しとなった。

 その遠藤と、この日対戦した高安はともに、伯桜鵬の師匠・宮城野親方(元横綱・白鵬)から金星を挙げたことがある。「師匠と対戦された方と相撲を取れることは、感慨深くてうれしい気持ちと恐怖もあった」。それでも幕内の大先輩を前にひるむことなく「憧れを捨てて勝ちにいく」と場所前に話していた通り、全力を尽くして白星をつかみ取った。

 取組後、支度部屋で警備を務める師匠に勝ち越しを報告。「おめでとう」と祝福の言葉を受けた。師匠は新入幕だった04年夏場所で12勝を挙げて敢闘賞を受賞しており、目標に掲げていた同じ成績へ一歩前進した。

 10代で三賞を獲得したのは過去6人で、うち5人(貴花田、白鵬、稀勢の里、大鵬、北の湖)はのちの横綱。初土俵から4場所目で三賞となれば、雅山と逸ノ城の持つ5場所目を更新する史上最速記録となる。12日目は小結・阿炎戦で三役力士に初めて挑む。勝ち越しを決めた伯桜鵬は「素直にうれしいけど残りがあるので」と慢心せずその先を見据えていた。新入幕当時「恐るべし19歳」と呼ばれた師匠をほうふつさせる“令和の怪物”が、また一つ記録を塗り替えていく。

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