霧島 大関初Vへ5連勝 師匠最後のご当地で勝利の美酒を 2敗死守3人並んだ

2023年11月23日 04:30

相撲

霧島 大関初Vへ5連勝 師匠最後のご当地で勝利の美酒を 2敗死守3人並んだ
霧島は大関初優勝へ向け5連勝 Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所11日目 ( 2023年11月22日    福岡国際センター )】 大関・霧島が関脇・若元春を寄り切り、9勝目を挙げた。この日から師匠の現役時代から支援を受ける「霧島酒造」の化粧まわしで土俵入り。冷静な相撲で2敗を守った。関脇・琴ノ若も大関・貴景勝を送り出して9勝目。貴景勝は4敗目を喫し2場所連続優勝が絶望的となった。2敗で霧島、琴ノ若、平幕・熱海富士が並び、3敗には大関・豊昇龍、平幕の翠富士、竜電、一山本の4人。
 力強く、かつ慌てず。終盤に差しかかっても霧島の心身は揺らぐことはなかった。先場所敗れている若元春戦。先に右上手を奪って低い姿勢から土俵際に運んだ時だった。大関の脳裏に相手の得意技がよぎった。「(若元春は)うっちゃりが得意。頭の中に入れて取った」。とっさに体を浮かせないことを頭に叩き込み、冷静に横に運んで寄り切った。

 場所前は6日連続の出稽古で計165番を消化。ハードトレで仕上げた状態を場所中も規則正しい生活で持続している。夜は早い時で午後10時半、遅くとも午前0時には就寝。朝も6時には起床する。場所中の稽古を控える力士も多い中、必ず稽古場に下りて基礎運動と一丁押しは欠かさない。「やらないと逆に変になってしまう。状態はいいですね」とうなずいた。

 この日から酒造界大手の霧島酒造(本社・宮崎県都城市)から贈られた化粧まわしを締めて土俵入りした。同社は師匠、陸奥親方(元大関・霧島)の現役時代からバックアップ。しこ名と同じ鹿児島県霧島市にも支援の輪は広がり「第二の故郷をつくってくれた師匠には感謝したい」と大関は決意を新たにする。

 師匠は来年4月2日に相撲協会の定年を迎えるため、今場所が最後の「ご当所場所」になる。最高の恩返しは九州で大関初優勝。それしかない。霧島は「定年まであと3場所。自分が頑張るしかない。残り4日、自信を持って自分の相撲を取るだけ」と強い決意を口にした。

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