元関脇・寺尾の錣山親方の通夜 若かりし姿の遺影に涙、涙…800人が別れ惜しむ 貴乃花ら各界から供花

2023年12月22日 18:00

相撲

元関脇・寺尾の錣山親方の通夜 若かりし姿の遺影に涙、涙…800人が別れ惜しむ 貴乃花ら各界から供花
<錣山親方通夜>祭壇に飾られた故・錣山親方の遺影(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 17日にうっ血性心不全のため60歳で死去した大相撲の元関脇・寺尾の錣山親方(本名=福薗好文)の通夜が22日、東京都江東区の錣山部屋で営まれた。
 祭壇に飾られた遺影は、現役引退からしばらく経った40代前半の頃と思われる若かりし姿。元横綱・貴乃花の花田光司さんや多くの角界関係者、親交のあった山田邦子ら200人以上から供花が届けられた。通夜には弟子の小結・阿炎、貴景勝、志摩ノ海ら現役力士、鶴竜親方や二所ノ関親方、芝田山親方、陸奥親方、そして“花のサンパチ組”小錦八十吉氏や交流があった笑福亭鶴瓶、ヨネスケ、松村邦洋、元阪神・下柳剛氏らが弔問に訪れた。一般人も含めて約800人が参列。多くの参列者が涙を流し錣山親方との別れを惜しんだ。告別式は、23日に同会場で行われる。

 通夜に参列した鶴竜親方(元横綱)は目を潤ませながら「親方の最後の後輩ですので、兄貴分でもあり、もう一人の師匠のような存在でした。頑張った時もケガして休んだ時も、どんな時も僕のことを心配して励ましてくれた。常にもう一人の師匠のように気にかけてくれた」と天国の“兄”をしのんだ。

 二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は「(自分が)小さい頃からのスターでした。あの年齢まで現役を続けるのは簡単なことではない。同じ一門になってから、いろいろ話すことも多かった。私も錣山親方を見習って指導していきたい」としみじみと語った。

 芝田山親方(大乃国)は「寂しいね。同年代ですから。何て言葉に表していいか分からないけど…」とショックを隠せず。「若いですよね。まさかこんなに早く亡くなるとは思ってなかった。弟子を残して亡くなったのは、無念じゃないかな」と錣山親方の気持ちを思い沈痛な表情を見せた。そして「(最後に顔を見て)本当に寝ているようだった。“おい、どうしたんだ”って言ってあげたい」と声を絞り出した。

 錣山親方は1963年(昭38)2月2日、「もろ差しの名人」と言われた元関脇・鶴ケ嶺の三男として生まれ、16歳で井筒部屋に入門。先に同部屋に入門した長男・鶴嶺山(元十両)、次男・逆鉾(元関脇、元井筒親方)と「井筒3兄弟」として話題を集めた。突っ張りを武器とした闘志あふれる取り口で活躍。イケメン力士としてファンも多かった。最高位は関脇で幕内在位は93場所。細身ながら休場は少なく、幕内連続出場は歴代4位の1063回など「土俵の鉄人」の異名も持った。幕下陥落が濃厚となった02年秋場所限りで引退し、年寄「錣山」を襲名。井筒部屋の部屋付きとして後進の指導にあたり、04年に独立して錣山部屋を興した。小結・豊真将(現・立田川親方)や昨年九州場所で優勝した小結・阿炎らを育てた。

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