陵侑のジャンプ週間V 背景に全日本スキー連盟の“危機感” 専門家2人に増員が後押し

2024年01月08日 04:30

ジャンプ

陵侑のジャンプ週間V 背景に全日本スキー連盟の“危機感” 専門家2人に増員が後押し
ジャンプ週間総合王者に与えられる「黄金のワシ」のトロフィーを手に、大勢の観客の前で喜ぶ小林陵(ロイター) Photo By 共同
 22年北京冬季五輪金メダリストの小林陵侑(27=チームROY)が新たな勲章をつかんだ。伝統のジャンプ週間で4戦連続の2位に入り、2季ぶり3度目の総合優勝を飾った。
 ジャンプ週間総合優勝の背景には、全日本スキー連盟による後押しもあった。日本チームのスーツのカッティングを担う専門家を昨季の1人から2人に増員。大会に同行しながら形状を調整し、本来の力を引き出した。

 小林陵は昨季、序盤から不振で、ジャンプ週間は4試合で一度もトップ10に入れなかった。スーツの規則変更への対応が遅れたのが一因で「国として出遅れている」と危機感をあらわにしていた。

 ルールの範囲内で最大限の揚力を生むため、強豪国は専門家が日々、細かい調整を行っているという。しかし日本の場合は女子や複合も掛け持ちのため、1人では限界があった。増員で余裕が生まれ、作山ヘッドコーチは「選手の状態に合わせ、こうリメークしてくれないかというやりとりが早くできるようになった」と変化を語る。

 小林陵は今回のジャンプ週間第1戦で「道具も自分のパフォーマンスもかみ合ってきた」と手応えを口にしていた。昨季の反省を生かした対応が栄冠に結び付いた。

おすすめテーマ

2024年01月08日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム