田中希実「初めていっぱい抜く経験ができて、凄く楽しかった」 2区で19人抜き&区間賞

2024年01月15日 06:00

駅伝

田中希実「初めていっぱい抜く経験ができて、凄く楽しかった」 2区で19人抜き&区間賞
2区、19人抜きでトップに立つ兵庫の田中 Photo By 代表撮影
 【全国都道府県対抗女子駅伝 ( 2024年1月14日    たけびしスタジアム京都発着の9区間42・195キロ )】 東京五輪1500メートル8位で兵庫の田中希実(24=ニューバランス)が2区(4キロ)を走り、12分11秒で区間賞を獲得した。20位でたすきを受け、19人抜きでトップに浮上。区間新記録には及ばなかったが、今夏のパリ五輪に弾みをつけた。同区間を走った岡山のドルーリー朱瑛里(しぇり、16=津山高)は区間5位の12分47秒で8人抜きした。宮城が2時間16分30秒で29年ぶり2度目の優勝を果たした。
 次元が違った。20位でたすきを受けた田中が、前だけを見て次々と選手をかわしていく。2キロ過ぎで2位に浮上し、2・6キロ付近では先頭の石川を捉えてトップに立った。その後もペースは落ちることなく独り旅。09年大会に小林祐梨子がマークした区間記録12分7秒にはわずかに及ばなかったが、五輪イヤーの“走り初め”で貫禄を示した。

 「駅伝のごぼう抜きは好きじゃないというか(たすきを)もらう位置によって変わるので。こだわりはなかったけど初めていっぱい抜く経験ができて、凄く楽しかった」

 区間賞を獲得するのは、小野南中3年時に8区を走った15年大会以来となる9年ぶり。出場した直近2大会は区間2位にとどまり「都道府県対抗駅伝は自分に向いていないんじゃないか」と本気で思っていたこともあり、走り終えると笑顔がはじけた。

 次世代を担うドルーリー朱瑛里と同区間を走ることになり、注目を集めた今大会。並んで走ることはなかったが、レース後にはゆっくりと話す時間があった。以前にドルーリーが兵庫県内のレースに応援に来てくれたことに対してお礼を言うと「憧れていて、私も追いかけたいです」と言葉を掛けられた。高校生から純粋な思いを伝えられ「元気をもらえた」のと同時に身が引き締まった。

 1500、5000メートルでの出場を目指すパリ五輪が今夏に控える。「今はまだ絶好調という感覚はないので、これをきっかけに調子を上げていけたら」。あす16日からはケニア合宿に向かう予定。勝負の年も全力で駆け抜ける。 (西海 康平)

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