元大関の意地 正代 照ノ富士破り6年半ぶり金星「久しぶりに終始攻める相撲だった」

2024年01月21日 04:45

相撲

元大関の意地 正代 照ノ富士破り6年半ぶり金星「久しぶりに終始攻める相撲だった」
懸賞を手渡される正代(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【大相撲初場所7日目 ( 2024年1月20日    東京・両国国技館 )】 平幕の正代が横綱・照ノ富士を破った。大関昇進前の17年名古屋場所以来、6年半ぶりとなる金星獲得。敗れた照ノ富士は前半戦で痛い2敗目となった。平幕・朝乃山は明生を下してただ一人7戦全勝。1敗は、綱獲りの霧島、大関獲りの琴ノ若、平幕の阿武咲、新入幕の大の里の4人となった。
 横綱を破った正代の表情は、珍しく自信に満ちていた。「あの形になるしかない。それだけ意識した。止まったらキツいので。久しぶりに終始攻める相撲だったんじゃないですか」。立ち合いからもろ差しの体勢をつくって速攻。最後は右を巻き替えられたが強烈な左おっつけで横綱を仰向けに倒した。いつもは自虐的な発言が多いが、この日は会心の内容に何度もうなずいた。

 前回の金星は、日馬富士を破った17年名古屋場所。「前は名古屋だったかな?」と記憶が定かではないほど、6年半という年月は長かった。その間に初優勝と大関昇進、陥落も経験。昭和以降7位タイのブランクとなる38場所ぶりの金星獲得となった。

 ここ1年、照ノ富士と本場所で対戦したのは1度(不戦勝除く)しかなかったが、稽古場では頻繁に肌を合わせていた。正代が所属する時津風部屋は、場所前に多くの関取衆が集まる“出稽古銀座”。今月8日にも横綱の突然の来訪があり、7番胸を借りた。大関・霧島や豊昇龍が来ることも多く「充実した稽古ができているように錯覚しています」と独特の言い回しで好仕上がりを表現していた。弟弟子の時疾風は十両で初日から7連勝と絶好調。横綱大関との稽古は確実に成績につながっている。

 元大関の金星獲得は昭和以降12人目。先場所前に同じ一門の音羽山親方(元横綱・鶴竜)から「諦めるのはまだ早いよ」と励まされていた32歳。もう一花咲かせたい思いは持っているはずだ。

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