【飛び込み】坂井が3大会連続の五輪切符 “新コーチ”の寺内さんに「ありがとうございました」

2024年02月07日 20:43

飛び込み

【飛び込み】坂井が3大会連続の五輪切符 “新コーチ”の寺内さんに「ありがとうございました」
今夏のパリ五輪代表に事実上決まった坂井丞(共同) Photo By 共同
 【水泳世界選手権第6日 ( 2024年2月7日    ドーハ )】 男子3メートル板飛び込み準決勝で坂井丞(31=ミキハウス)が393・25点の8位となり、上位12人による決勝に進出して今夏のパリ五輪代表に事実上決まった。決勝(8日午前0時32分開始)で演技した時点で五輪出場枠が確定。日本水連は枠獲得者をパリ五輪代表にするため、3大会連続の五輪切符を手中に収めた。
 “新コーチ”の現役時代を連想させた。坂井は1本目から安定したジャンプを重ね、1度も2桁順位に落ちることなくフィニッシュ。やや乱れた5本目307C(前逆宙返り3回半抱え型)も54・25点と致命傷に至らない演技で耐えた。3大会連続の五輪切符を手中に収め「緊張はしていたが、落ち着いてできた。一安心」とホッとした笑みを浮かべた。

 シンクロ板飛び込みで長年ペアを組んだ寺内健さん(43)が昨年9月に現役を引退した。昨夏の世界選手権代表を逃して連続出場が7大会で途切れていた坂井は長年師事した父・弘靖コーチと離れることを決断。所属するミキハウスのアドバイザーに就任した五輪6大会出場のレジェンドに「いい時も悪い時も一番近くで演技を見ててくれた健君に指導を頼みたい」とコーチを依頼した。

 引退後、寺内さんは国内外から複数のコーチ就任オファーがあったが「競技をずっとしていただけで、指導の知識はない」と固辞してきたが、幼少時代から知る弟分のために受諾。昨年12月、今年1月と2度の国内合宿に同行し「やり切ったと納得する演技で終わってほしい」と計2カ月弱の間、直接指導に当たった。基礎から徹底的に見直し、トランポリンを用いた回転練習や踏み切りの動作を入念に確認。坂井は「感覚が戻ってきた。アドバイスがスムーズに入ってくる」と充実の日々を送った。

 坂井は寺内さんに「ありがとうございましたと伝えたい」と感謝した。決勝進出した12人の中で難易率の合計は最も低いが、技の美しさを追求する戦略は寺内さんと同じ。都内で中継を解説したレジェンドに吉報を届けた。

おすすめテーマ

2024年02月07日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム