天本ハルカ 大会新19アンダーで初V 黄金世代15人目「実感がなくてフワフワしている」

2024年04月29日 04:42

ゴルフ

天本ハルカ 大会新19アンダーで初V 黄金世代15人目「実感がなくてフワフワしている」
初優勝した天本はギャラリーに祝福される(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【女子ゴルフツアー パナソニック・オープン最終日 ( 2024年4月28日    千葉県 浜野GC=6535ヤード、パー72 )】 首位から出た天本ハルカ(25=フリー)が7バーディー、1ボギーの66で回り、大会記録を更新する通算19アンダー、197で初優勝を飾った。渋野日向子、畑岡奈紗らと同じ1998年度生まれで、黄金世代からは15人目の勝利となった。
 最終18番。2・5メートルのウイニングパットを沈めた天本は両手を広げ笑顔を振りまいた。ツアープロ30人の黄金世代の中で15人目の優勝。「実感がなくてフワフワしている。強い世代でいつか追いつこうという気持ちでやってきた。それが形になって良かった」。素直な思いを口にした。

 バーディー合戦の中、8番からの5連続バーディーで後続を突き放した。課題だったグリーン周りが成長の証だ。高校時代から指導を受ける男子の元賞金王・伊沢利光から時に手本を見せてもらい、毎試合のように電話でアドバイスをもらう。「アプローチが安定した。30~40ヤードのバリエーションも増えた」。最終18番もバンカーショットを寄せてパーセーブで逃げ切った。

 周囲からは遅咲きと思われるかもしれない。プロテストは「失敗したらやめる」と背水の陣で臨んだ5回目の21年に合格。それでも、女手一つで育ててくれた母・結子さん(54)は「ツアーに出てからは順調。トップ選手になれるよう3年計画を立てた」とプラン通り成長してきたと言う。プロテスト合格前からは、大リーグ・千賀滉大やソフトボールの上野由岐子らをサポートする鴻江寿治(ひさお)トレーナーに体のケアをお願いした。「5年間で培ったものは本当に大きかった」。技術、フィジカル、積み重ねてきたものがかみ合った。

 優勝を決めた瞬間、休日を利用して会場を訪れた母を見つけた。「ちょっとホッとしました」。これまでの恩返しが少しだけできた。ただ、結子さんは「まだまだ返してもらわないと」と笑う。「早々に初優勝できたので、次は複数回優勝を」。母娘は早速、同じ目標を口にした。

 ◇天本 ハルカ(あまもと・はるか)1998年(平10)7月23日生まれ、福岡県出身の25歳。宮里藍の活躍をテレビで見たことをきっかけに8歳でゴルフを始め、福岡・第一学院高を経て21年11月にプロテスト合格。ツアー2年目の昨年に年間ポイントランキング43位で初シードを獲得。本名は「遥香」だが「小さい子からお年寄りまで、全ての人に覚えてほしい」との思いで現登録名に。小学生時代にストリートダンスも経験。1メートル62、58キロ。

 ▽女子ゴルフの黄金世代 1998年度生まれの選手で、日本女子プロゴルフ協会のツアープロは現在30人。最も多く勝っているのが畑岡奈紗で11勝。次いで小祝さくらが10勝で続く。最初に勝ったのは高校1年だった14年にバンテリン・レディースを制した勝みなみ。14人目は3月のアクサ・レディースでの臼井麗香だった。 

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