“名手”市原弘大の即効レッスン ③ドライバーショットの方向性

2024年05月17日 12:00

ゴルフ

“名手”市原弘大の即効レッスン ③ドライバーショットの方向性
目標を見る時は上体を起こさずに、横目で見ること Photo By スポニチ
 いくらドライバーショットが飛んでもOBゾーンに打ち込んでしまっては意味がありません。ある程度は狙ったところにボールを運ぶ方法をマスターしましょう。市原弘大プロによれば、方向性に大切なのは目線とのこと。体のラインだけでなく、目線もチェックして曲がらないボールを打ちましょう。
 ボールを狙った方向に打てない理由はいくつかありますが、100前後のアベレージゴルファーに多いのが、目線の誤差です。例えば、右サイドがOBゾーンだとしましょう。この場合、スライスは厳禁ですが、たとえ右に曲がっても、OBゾーンまで届かなければOKです。皆さんはどこを狙い、どのように打ちますか?

 スライサーなら、右に曲がることを計算して、あらかじめ左を向いて構えるでしょう。肩、腰、膝のラインを左のラフに向けて構えたら、あとはそのラインに沿ってクラブを振り抜くだけ。ボールはフェアウエー右か、それ以上曲がっても右ラフには止まるはず。ところが、なぜかボールは右のOBゾーンへ消えていく人もいるでしょう。

 その理由は目線です。体のラインを左に向けていても、目線は左のラフに向いていないことが多くあります。フェアウエーにボールを落としたい気持ちや、右サイドに打ちたくない気持ちが、目線を右に向けるのでしょう。こうなると、目線が向いていた方へクラブヘッドを振り抜こうとしがちです。

 体のラインに対して、クラブフェースが開いた状態でインパクトを迎えやすいので、ボールに右回転がかかります。フェアウエー中央へボールを打ち出した後、右に曲がるのでOBソーンまで届くわけです。左サイドがOBゾーンで右サイドを狙って打つ時も同じミスが出ると考えましょう。

 目線を目標に合わせるには、きちんとどこを狙うのか明確にしておくべきです。左ラフならたとえそのまま真っ直ぐ飛んで左ラフにつかまってもいいと思いましょう。仮に左ラフにつかまったなら、目標に対して真っ直ぐ打てたと考え、次のホールに生かせばいいだけです。

 ボールの数ヤード先に何か目印を見つけ、目標、目印、ボールが一直線になるラインをつくります。そのラインに対して、肩、腰、膝のラインをスクエアに合わせたら、目標を横目で見ます。顔を上げると、上体が起き上がり、肩のラインが右を向いてしまうので気をつけましょう。

 また、素振りを行う場合は、ボールの近くに立ち、落としどころを見ながらクラブを振るのは厳禁です。いざ構えた時に目線が変わってしまうので、ボールから少し離れたところで素振りを行いましょう。

 さらに、ボールを目標へ運べない人の特徴として、上体の前傾姿勢をキープできないことがあります。原因は、ボールの行方を気にすることと、打ち急ぎです。これを防ぐには、普段からゆったりとしたリズムでスイングするといいでしょう。できれば、鏡を見て、自分がどのように振っているのかをチェックすること。もちろん、上体の前傾姿勢をキープできているかどうかをチェックします。ラウンドのときは、スローモーション素振りを行い、その都度、上体が起き上がっていないのかを確認します。要は、体に前傾姿勢をキープしたときのスイングを覚え込ませることが大切です。

 (取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)

 ◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の41歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

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