バレー女子・真鍋監督 パリ五輪出場へのテーマは「ラッキーガールを探せ」 10年世界大会では

2024年06月10日 12:15

バレーボール

バレー女子・真鍋監督 パリ五輪出場へのテーマは「ラッキーガールを探せ」 10年世界大会では
真鍋監督 Photo By スポニチ
 バレーボール日本女子代表の真鍋政義監督(60)が9日放送のNHK「サンデースポーツ」(日曜後9・50)にVTR出演。教え子の元バレーボール女子日本代表の栗原恵さん(39)と対談を行った。
 栗原さんは恩師との初の対談にやや緊張気味の様子。真鍋監督は冒頭で「昔の話をしたらいいの?メグの」と教え子の緊張をほぐすように話して対談がスタートした。

 現在の日本代表で期待している選手を問われた指揮官は「今年は(主将の)古賀(紗理那)がいいと思います。あとは石川(真佑)」と返答。古賀はここまでチーム最多161得点を挙げ、石川もチーム2位の118得点を挙げている。その理由として「古賀は本当によく練習するんですよ。パリ(五輪)は人生を懸けているというくらい凄い集中力。石川は半年間イタリア(1部リーグ)に行って、毎日高いブロックを練習していたから余裕ができたんじゃないのかな」と理由を明かした。

 2009年に日本代表監督に就任以降2大会連続で五輪出場に導き、2021年から再び日本代表監督に就任した真鍋監督は、今後のテーマとして「ラッキーガールを探せ」とし「絶対ラッキーガールが出てこないと勝てない」と説明した。真鍋監督は2010年世界選手権で栗原さんがラッキーガールだったと説明。「2010年世界選手権、初戦。今でも覚えていますよ」と興奮気味に話し出すと、栗原さんは照れ笑い。当時25歳だった栗原さんに対し、真鍋監督は「2セット先取されてそこからメグを投入して大活躍。それで逆転した」と懐かしそうに話すと、栗原さんも「大きな賭けでしたよね」と笑顔で振り返った。真鍋監督は栗原さんを例に挙げ「ラッキーガールを探さないと、出てこないと勝てないと思いますね」と台頭を期待した。

 真鍋監督は、選手起用はデータに基づいて決めているとし「50くらい(データの)項目があるのかな。数字はやっぱり明確に出ますから。ここまできたら早めにこの選手と替えよう。この状況だったら2枚替えようとかずっと考えている」と説明した。練習でも専属アナリストが選手1人、1人のプレーを分析しているとし克服すべき課題を課してきた。石川が「数字で出されるのでごまかしがきかない」と話せば、井上愛里沙は「数字が悪かったり、それが続いてしまうと少しストレスではありますけど、それをどう打破して良くしていく方が大事」と効果を口にした。

 パリ五輪出場に向けて真鍋監督が強化してきたのが「20点以降の勝負強さ」。「練習中から得点を気にしながら、特に終盤」と説明した。ある日の練習では3ポイント連続で得点しないと1点とカウントされない練習を実施。実際に練習を見学した栗原さんは「結構な集中力が必要になるし、体力ももちろん必要になる」と印象を語った。きっかけは昨年9月のパリ五輪予選最終戦のブラジル戦だった。勝てばパリ五輪出場が決まる一戦で、終盤に5連続失点。2―3で敗れて出場権を得られなかった。真鍋監督は「強いチームは終盤にミスをしないんですよね。プレッシャーが特に終盤の接戦の場面では全く違う。そのプレッシャーを練習中から克服していく」と狙いを明かした。

 真鍋監督は最後に「大舞台は最後は気持ちですよ。“勝ちたい”と“絶対に勝つ”は全く違うと思うので。そういう選手が何人コートにいるか。メグも経験があるように、オリンピックの本大会より、出場権を獲る大会の方が凄いじゃないですか。プレッシャーが。経験したことのない選手がほとんどなんで、これをクリアにしないとダメなので。まずこれに集中。1戦、1戦勝つ。どんな状況でも最後は勝つ」と熱い思いを口にした。

 インタビューを終えた栗原さんは、真鍋監督について「データとか数字とか聞くと、非常に冷静な監督とイメージされがちなんですが、監督もおっしゃっていたように最後は気持ちって情熱がこもっている監督なんですよね。真鍋さんのイズムがいい形でチームに浸透して、いいバランスのいいチームが仕上がってきていると感じます」とコメント。日本代表に向けても「ここまで非常にいい戦いを続けてくれているので、このままいけば大丈夫だと信じております。(パリ五輪は)絶対行けると言い切りたいです」とエールを送っていた。

おすすめテーマ

2024年06月10日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム