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「永瀬こそ最強」――。男子最激戦区の81キロ級を五輪史上初めて連覇した「私」を使う男

2024年07月31日 00:51

柔道

「永瀬こそ最強」――。男子最激戦区の81キロ級を五輪史上初めて連覇した「私」を使う男
連覇を達成したも、スタンド全方向に一礼し、畳を降りる前には深々と頭を下げた永瀬(ロイター)
 【パリ五輪第5日 柔道 ( 2024年7月30日    シャンドマルス・アリーナ )】 男子81キロ級の永瀬貴規(旭化成)が30日、決勝で世界選手権3連覇中のタト・グリガラシビリ(24=ジョージア)に一本勝ち。同級五輪史上初の連覇を達成した。日本柔道での五輪連覇は、今大会の男子66キロ級・阿部一二三(26、パーク24)に続く日本柔道史上9人目。30歳で迎えた3大会連続となる五輪の舞台でも「永瀬の柔道」を貫き、歓喜の金メダルを手にした。
 連覇を決めたパリの畳に深々と一礼した永瀬。東京五輪で金メダルを獲得してから3年、連覇だけを見据えてパリに降り立った永瀬が、再び五輪で頂点に立った。

 世界選手権3連覇の強敵が相手となった決勝でも、永瀬の柔道は揺るがなかった。初戦からここまで、危ない場面はほとんどなく、しっかりと攻めの姿勢を貫き、相手の一瞬の隙を見逃さず。初戦の一礼後に階段で脚を踏み外した時以外に表情を変えることなく頂点までの5試合を勝ち抜いた。5大会連続の谷亮子、3連覇の野村忠宏に続く、日本勢3人目の3大会連続メダル。金メダルで日本柔道が誇るレジェンドに肩を並べたパリ五輪となった。

 永瀬が色紙などに好んで書く「追究」。16年リオ、21年東京五輪の男子73キロ級を連覇した大野将平が常々口にする「永瀬こそ最強」。柔道家・永瀬貴規という男とは――。

 ☆生年月日 1993年(平5)10月14日生まれ、長崎県出身の30歳。長崎日大高、筑波大を経て16年4月から旭化成所属。

 ☆競技歴 6歳で地元の養心会で柔道を開始。13年に講道館杯、14年に選抜体重別選手権を初制覇。順調に実績を積み、2度目の出場だった15年世界選手権で初の世界一。16年リオデジャネイロ五輪は3位、21年東京五輪は金メダル。

 ☆永瀬こそ最強 16年リオ、21年東京五輪の男子73キロ級を連覇した大野将平が常々口にする言葉。手足が非常に長い身体的特徴、守りの堅い柔道スタイル、技の切れ味、群を抜く練習量などから一目置かれている。

 ☆私 一人称は「私」で、インタビューや取材の場でも「僕」や「俺」ではなく「私」を使う。理由については「特に意識しているわけではない」とのこと。

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