×

なぜ熱中症対策に「キウイ」と「バナナ」がおすすめなのか?

2024年08月05日 09:00

なぜ熱中症対策に「キウイ」と「バナナ」がおすすめなのか?
熱中症予防では規則正しい食事が重要ですが、せっかく食べるなら、水分を豊富に含み、なおかつ熱中症予防に効果がある栄養素も含…

熱中症予防では規則正しい食事が重要ですが、せっかく食べるなら、水分を豊富に含み、なおかつ熱中症予防に効果がある栄養素も含む食品を積極的に摂りたいもの。

今回は、熱中症対策におすすめのフルーツを2つ紹介します。

熱中症対策におすすめのフルーツ1「キウイ」

おすすめの果物のひとつ目が「キウイフルーツ」です。なぜキウイは熱中症対策におすすめなのか。神奈川県済生会横浜市東部病院 患者支援センター長で医学博士の谷口英喜先生が解説しています。

ビタミンCを多く含み、熱中症を予防

キウイフルーツは、熱中症対策として摂りたい栄養素の代表格「ビタミンC」を豊富に含んでいます。

暑さに慣れていないうちほど熱中症になる危険性が高いと言われていますが、ビタミンCは摂取することでカラダの暑さへの順応が早くなることが研究で示されています(出典1)。

そして抗酸化作用をもつビタミンCは、暑さによって体内に増える有害な活性酸素を抑える働きも持ち、免疫力を高めてくれます(出典2)。

ミネラル不足を補う食品としても最適

また、夏は汗と共にカリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルが体内から失われ、ミネラルの不足は熱中症の症状が出やすくなる原因にもなります(出典3)。

その点でカリウム、マグネシウム、カルシウムを豊富にバランスよく含むキウイフルーツは、ミネラル不足を補う食品としても最適です。

疲労回復にもおすすめ

このほか、不足すると疲労物質が蓄積し、熱中症になりやすくなる栄養素「ビタミンB群」(出典4)8種のうち、キウイフルーツはビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、パントテン酸、葉酸の6種を含んでいます。

水分補給でトイレが近くなるのが嫌な人にもオススメ

キウイフルーツは低GI食品で水分吸収が緩やかなため、夜トイレが近くなることが気になる人は、水の代わ
りに就寝前に食べるのも一つの選択肢です。

また半分にカットするだけで手軽に食べられるキウイフルーツは、スポーツの合間の水分補給にもうってつけです。

キウイの栄養素とメリットが“ガチで”すごい!効果的な食べ方は?1日何個まで?

スポーツドリンク22種類を比較!甘くない、砂糖なし…おすすめは?

[1]Walsh NP e t al:Position statement. Part two:Maintaining immune he alth.Exerc Immunol R ev 2011;17:64-103.
[2]Jockers D:Enjoy Super Food Nutrition for the Summer. Natural News, 2010(Mar.30,2012). http://www.Naturalnews.com /
028923_super-foods nutrition.Html
[3]Saraymen R et al:Sweat CopPer, Zinc, Iron, Magnesium and Chromium Levels in National Wrestler.ln6nO Universitesi Tlp FakUltesi
Dergisi 2004;11(1):7-10.
[4]谷口英喜、田中明美. 熱中症予防のための食生活―食事面からのアプローチによる予防策. Geriat. Med 52(5):519-525 ,2014

熱中症対策におすすめのフルーツ2「バナナ」

二つ目のフルーツが「バナナ」。

バナナで有名な株式会社スミフルジャパンと、爆発的ヒットとなったICE RING®を株式会社F・O・インターナショナルが、「こどもを守る 熱中症対策」を実施しており、その取り組みの中で、バナナが夏に適した果物であることを啓蒙しています。

バナナは『熱中症予防』 にも適した果物である

暑い日に汗をかくと、体内のミネラル(カリウムやナトリウム、マグネシウムなど)が失われます。

カリウムはナトリウムとともに体内の水分バランスを維持し、筋肉の収縮や神経伝達に関わっています。またマグネシウムも筋肉の収縮に関わり、カリウムの代謝にも必要です。

身体がだるい、力が入らないなど夏バテの症状はこれらミネラル不足が原因になっていることもあるため、補う必要があります。

水分補給だけだとめまいや頭痛、下痢などが起こりやすくなる

そして熱中症予防には水分補給が重要ですが、水だけを摂取していると血液中のミネラルの濃度が低くなり、めまいや頭痛、下痢などが起こります。

重症になると意識障害、呼吸困難などの症状が表れるため、熱中症とともに注意が必要です。

「水や塩分を摂ればいい」その考え方では、熱中症は予防できない!医師が教える“本当の熱中症対対策”

そんな状況を防ぐために適した果物が、バナナ。

バナナは、カリウム(100gあたり360mg※)・マグネシウム(100gあたり32mg※)が豊富に含まれており、熱中症予防が期待できる食べ物のひとつです。

※文部科学省.日本食品標準成分表2020年版(八訂)

バナナに塩をひとつまみかけるとさらに良い

熱中症予防にはナトリウムが重要。しかしバナナにはナトリウムがほとんど含まれていません。

というわけで、スイカに塩をかけて食べるように、バナナに少々の塩(※)をかけて食べるのもおすすめです。

冷やしたバナナに塩をかけて食べることで、塩分補給にもなり、塩がバナナの甘さを引き立てます。

さらに、バナナには吸収速度が異なる糖質が含まれているので、エネルギーが長時間持続し、疲労感の軽減にもつながります。

※高血圧症や心疾患など、食塩制限のある方はお控えください。また、バナナにはカリウムが含まれるため、腎臓病などでカリウム制限のある方はかかりつけの医師と相談して食べるようにしましょう。また、お薬との食べ合わせによってよくない影響が出ることがありますので、薬を服用される方はバナナを食べる前に医師または薬剤師に相談することをおすすめします。

バナナは毎日食べると太る?筋トレやランニングとの相性は?バナナの栄養素や効果を栄養士にとこと

<Edit:編集部>

おすすめテーマ

2024年08月05日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム