西武 来秋ドラフトへ徹底マーク 1位候補は花巻東・佐々木麟太郎 高校通算106発の怪物スラッガー
2022年12月27日 03:00
野球
![西武 来秋ドラフトへ徹底マーク 1位候補は花巻東・佐々木麟太郎 高校通算106発の怪物スラッガー](/baseball/news/2022/12/27/jpeg/20221227s00001000071000p_view.webp)
佐々木は大阪桐蔭の前田、広陵(広島)の真鍋、九州国際大付(福岡)の佐倉と1年時から「四天王」と称され、今夏に視察した際に本塁打を目の当たりにした渡辺久信GMが「球が上がれば(スタンドに)入っちゃう」と絶賛する左打ちの長距離砲。体重115キロの巨体を生かしたパワーと巧みなバット操作で逆方向にも大きな打球を放つ。11月の年内最後の練習試合だった横浜隼人(神奈川)戦でも2本塁打。高校通算本塁打を106とし早実・清宮の111本塁打の最多記録更新は確実だ。来春の選抜出場は絶望的な状況のため、来夏に今春以来となる甲子園出場を目指し練習に励んでいる。
球団が評価するのは実力だけでなくスター性と人間性。高校の先輩にはともにメジャーで活躍する菊池、大谷がいるが、特に同じ左打ちの大谷とは縁が深く、金ケ崎リトルシニアでプレーした中学時代は大谷の父・徹監督から指導も受けた。スターの系譜を受け継ぐ怪物は大谷のスイングを参考にしており、日課の素振りの際は「対戦」をイメージすることも。現在は本職の一塁だけでなく捕手、三塁、外野にも挑戦するなど、偉大な先輩と同様に向上心も旺盛だ。
球団の長距離砲の育成には定評がある。過去には清原、秋山、近年でも中村をスケールの大きな大砲に育て上げ、その中村は現役最多の454本塁打。渡辺GMは監督時代、レギュラー定着前の中村に対し「たまに本塁打を打ってくれたら三振してもいい」という指導方針を貫き、その後のブレークに導いた。現チームで不動の4番の山川も球界を代表する長距離砲。佐々木にとっても成長するための環境が整っている。
花巻東とは09年のドラフト会議で渡辺GM(当時監督)が6球団競合の末に菊池を引き当てた縁もある。今後もスカウト会議を重ねて指名選手を絞り込んでいくが、佐々木への高い評価は不変だ。いよいよ迎える怪物の高校生ラストイヤーとなる23年。その一挙手一投足に熱視線を注ぐ。
◇佐々木 麟太郎(ささき・りんたろう)2005年(平17)4月18日生まれ、岩手県出身の17歳。幼少時から江釣子スポーツ少年団で野球を始め、江釣子中では金ケ崎リトルシニアに所属し、エンゼルス・大谷の父・徹監督から指導を受ける。父・佐々木洋監督が指揮を執る花巻東では1年春からベンチ入りし、2年春に甲子園初出場。1メートル84、115キロ。右投げ左打ち。
≪来秋ドラフトは超豊作≫佐々木が注目される来秋ドラフトは「超豊作年」だ。同じ高校生では今春の選抜優勝に貢献した大阪桐蔭のエース左腕・前田も目玉となるのは必至。大学では東洋大の即戦力左腕・細野、中大の右腕・西舘がおり、今年の大学日本代表に選出された上武大の進藤は人気の高い「打てる捕手」だ。社会人では今年の都市対抗優勝に貢献したENEOSの度会が主役候補。卓越したミート力と長打力を備え、高卒3年目という若さも魅力だ。
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