広島・新井監督 低い下馬評に「ありがとうございます、やる気にさせてもらって」V奪還へ静かに闘志

2023年03月31日 05:03

野球

広島・新井監督 低い下馬評に「ありがとうございます、やる気にさせてもらって」V奪還へ静かに闘志
監督会見で笑顔で握手する新井監督(左)と高津監督(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 プロ野球は31日、1日早く初戦を迎えた日本ハム―楽天を除くセ・パ10球団が開幕を迎える。広島は、敵地・神宮に乗り込んでヤクルト戦。今季から指揮を執る新井貴浩監督(46)は「私たちのチームは戦いながら強くなる」とし、低い下馬評を覆す意気込みを示した。必勝を託す開幕投手は5年連続5度目の大瀬良。エースで初陣を飾り、5年ぶりのV奪還へ突き進む。
 夕暮れ迫る神宮。前日29日にいち早くタイの尾頭付きで出陣を祝った新井監督は、17時に始まったナイター照明下での最終調整を見守った。合間に秋山や野間、マクブルームらと談笑する。見慣れた光景。表情に胸はずむ思いは感じられない。

 「ドキドキ、ワクワクする。私自身初めてのことなので不安はある。それ以上に、みんなへの期待が大きい。そういう意味でのドキドキ、ワクワクです」

 発展途上のチームを率いる就任1年目。今春は、打順やセットアッパーなど固定したい布陣にあえて答えを出さず、若手に出場機会を与えながら幅広く可能性を探った。まだ見えない投打の形。指揮官は開幕後も模索、競争は続くと強調する。

 「私たちのチームはシーズンを戦う中で力をつけ、強くなっていかないといけない。戦いながら強くなる。だから、開幕後も競争は続く。投手も野手も」

 いきおい、オープン戦は苦戦した。4勝9敗3分け。15年以来8年ぶりの最下位に沈み、4年連続Bクラスも相まって、評論家諸氏による順位予想は総じて厳しいものとなった。それでも新井監督はひるまない。下馬評を覆す…と力を込める。

 「ありがとうございます、やる気にさせてもらって。周りで見ている方は、そういうチームが強いチームを倒して上がって行くのが楽しいのでは。そう思ってやりたい」

 相手は、母校・広島工の先輩にあたる高津監督率いるヤクルト。リーグ2連覇中の王者には一昨年が8勝14敗3分け、昨年も8勝16敗1分けと大きく負け越した。同じテツは踏めない。主戦の大瀬良で勝ち、下克上を誓う今季にはずみをつけたい。

 「チャンピオンチームなので、チャレンジャー精神でぶつかりたい。もちろん、目標にあるのはリーグ優勝と日本一。がむしゃらに戦っていきたい」

 現役時代、神宮では数々の実績を残してきた。16年4月26日の2000安打達成。さらには、9回に小川から代打逆転3ランを放って5点差をひっくり返した、17年7月7日の七夕の奇跡――。「個人的にはいいイメージ」の敵地で初陣を飾り、指揮官として栄光への一歩を踏み出す。

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