ソフトB 高卒3年目右腕・田上 1軍初勝利&2軍最多勝で小久保2軍監督に「恩返し」が目標

2023年04月25日 08:00

野球

ソフトB 高卒3年目右腕・田上 1軍初勝利&2軍最多勝で小久保2軍監督に「恩返し」が目標
飛躍が期待される田上 Photo By スポニチ
 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届け中の「筑後鷹」。第25回目は高卒3年目の最速155キロ右腕、田上奏大投手(20)に注目。支配下登録された昨年は1軍で2試合に先発登板したホープ。今季は2軍で最多勝&1軍で初勝利が目標だ。
 直球で打者をねじ伏せていく。田上が求める投球だった。19日にタマスタ筑後であった2軍のオリックス戦。「バッター一人一人に全力で」というテーマのもと、初回からこの日の最速となる151キロをマークするなど5回無失点。15のアウト中、直球で9つ、その内8つが145キロ以上で打ち取った。「今年一番、出力が安定していたと思うんで。良くなってきてるかな。ちょっと自信になった」とうなずいた。

 昨年は支配下登録され1軍で2試合に先発した。高卒3年目の今季は2年連続でファームの開幕投手を任されるなど順調な滑り出しを見せたが、昨年のような球速が出ていない悩みがあった。12日の広島戦(由宇)では4回5失点で今季初黒星。次の登板機会に向けブルペンでトップをつくるタイミングを早くしたことで直球、変化球ともに手応えのあるボールが戻った。「こんなに変わるんだと思って。投げるのが楽しみなんです」と話していた言葉通りに修正してみせた。

 田上には恩返しをしたい人がいる。小久保2軍監督だ。育成選手だった昨年に2軍の開幕投手を任されるなど、期待をひしひしと感じてきた。随所に的確な助言をくれるという。「1軍で活躍して初勝利を挙げて小久保さんに(恩を)返したいと思いますし、ウイニングボールを勝ってしっかり見せたい。期待にしっかり応えたいです」と熱い思いを語った。

 そんな小久保2軍監督は田上について体力面の課題を挙げる。「抑えながらじゃないと、80~90球にはいかない。今日ぐらい目いっぱいいくとガタっと落ちるので」と、19日の試合で中盤に球威が落ちたことを指摘。言葉には期待と愛情が感じられるものだった。

 3月に気分転換で高校時代以来の丸刈りにした。「めっちゃ楽です。似合っていると言われます。イジられることも多いです」と気分一新、今季に臨んでいる田上。「1軍で初勝利して2軍で最多勝を獲ること。勝ちを積み重ねられれば、1軍にも呼ばれると思うので」。筑後の主役から、上の舞台でも主役になる可能性は十分ある。 (杉浦 友樹)

 ◇田上 奏大(たのうえ・そうた)2002年(平14)11月26日生まれ、大阪府出身の20歳。履正社から20年ドラフト5位でソフトバンクに入団。21年オフに育成で再契約。22年4月に支配下に復帰。同12日のロッテ戦(長崎)で1軍デビューを果たすなど、2試合に登板し防御率2.45。1メートル85、88キロ。右投げ左打ち。

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