【どうなる!?侍次期監督】森繁和氏 「誰より優勝を知っている」工藤公康氏 監督で日本一5度経験

2023年06月30日 06:00

野球

【どうなる!?侍次期監督】森繁和氏 「誰より優勝を知っている」工藤公康氏 監督で日本一5度経験
監督として日本一5度の工藤公康氏 Photo By スポニチ
 どうなる、侍総大将――。今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを3大会ぶりの世界一に導いた前監督の栗山英樹氏(62)は任期満了に伴い、退任。侍ジャパン強化委員会は新たな代表監督の人選を急ぐ。旬の話題に鋭く斬り込む「マイ・オピニオン」では、本紙評論家の森繁和氏(68)がさまざまな要素を勘案した上で、次期監督候補について語った。
 どこかのCMコピーではないが「経験と実績」。それが工藤公康を侍ジャパンの監督に、と考える一番の理由だ。実働29年間の選手生活で、3球団で14度のリーグ優勝に11度の日本一。ソフトバンク監督としても7年間で5度、チームを日本一に導いた。勝利の、優勝の「味」を誰よりも知っている。

 侍ジャパンの監督には、日本代表として経験のある人物を、との声もあるかもしれない。しかし代表OBから選ぶとなると選択肢が狭まる。栗山前監督も侍ジャパンの経験はなかった。その点は工藤でも問題ないと思う。何より投手出身の監督として、投手陣の調整やローテーション、起用法など多岐にわたって自身が対応し、判断できる点が大きい。

 私も西武で現役時代に一緒にプレーした。チームは黄金時代。工藤も何度も優勝を経験した。当時は80年代から90年代にかけての昭和の野球。工藤はそのまま野球界を駆け抜け、15年からはソフトバンクの監督として平成の野球を戦った。少しずつ変わりゆく球界の中に身を置き続けた経験と実績は、侍ジャパンを2大会連続世界一に導くための手腕にもつながる。また、トレーニング法など勉強熱心な男でもあった。

 短期決戦での戦い方も熟知している。ソフトバンク監督として17~20年に4年連続日本一。18、19年はシーズン2位からCSを突破した。ピークの持っていき方など短期決戦で選手が力を発揮するためのノウハウは十分にある。これは同じく短期決戦であるWBCで生きるだろう。

 次回大会も大谷や千賀ら多くの大リーガーの参加が望まれる。その「橋渡し」のために、ダルビッシュに「兼任コーチ」になってもらう案はどうだろう。今大会でもチーム最年長として献身的にまとめ役を務め、雰囲気づくりなど「陰のMVP」ともされた。26年の次回大会では39歳。もちろん選手としても期待するが、兼任コーチであるダルビッシュを通じてメジャー組の参加などを働きかける。この役割ができるのは彼しかいないと思う。

 最後に。私が中日でコーチを務めた際の監督だった落合博満さんについても、ファンからは「監督をやらないの?」との声を聞く。ただ、私は落合さんは侍ジャパンの監督はやらないと思うが、どう考えているだろうか。(本紙評論家)

 ≪ツイッターアンケートは工藤氏がトップ≫スポニチのツイッターアカウント「スポニチ野球記者」では、侍ジャパンの次期監督についてアンケートを実施。前ソフトバンク監督の工藤公康氏が最も票を集めた。2番手は元ヤクルト監督の古田敦也氏。ロッテの吉井監督、前西武監督の辻発彦氏も人気だった。ファンからは「短期決戦の鬼といわれた工藤さんはダメですか?」「古田JAPANは見てみたい」「工藤さんか吉井さんの2択」「ラミレスがいい」「イチロー以上はいない」などの声が寄せられた。

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